2017年7月19日(水) ◆誰がために弦はふるえる

こんにちは、フレイムハウスの阿守です。


いやぁ、今日は暑くなりましょう。ジリジリと肌に突き刺す日光が、僕の身体からアルコール分を蒸発させるのか、やたら、ノドがカラカラになる。


今の季節、画廊喫茶フレイムハウスのおすすめ料理は、薬味がよりどりみどりのおそうめん。それとパクチーとゴーヤがたっぷり入った冷麺です。


万作さんの料理の才能を目のあたりにすると、それはまるで、北浜のブリア=サヴァラン。いや、北浜には美味しいフレンチが沢山あるので、北大路魯山人としておこうか。昨日もぼんやりしていて卵を買い過ぎたらしく、卵を使っておくべくキッシュを作ってらっしゃいました。味見をさせてもらったけれど、文句なし。是非ともご賞味あれ。


昨日は今週末からはじまるフレイムハウスの夏の大祭(万作祭 /Festival de MANSAKU)の用意。一大事に向けて座席を用意しておかなくてはいけません。今のフレイムハウスの椅子にはせいぜい10人~12人くらいしか座れなさそうなので、最低でも20席分を用意しようとすれば、8席が足りないという状態。


その現状を見かねた常連さんの伝手で、篤志家のデザイナーさんから椅子を何脚か借りれることとなり、ご厚意に甘えてどの椅子にしようかと見学を兼ねてのアトリエ訪問となりました。


アトリエ見学へ行く前、先日フレイムハウスに迷い込んできた少年が約束どおり、僕にギターを習いにきてたので、彼にギターを持ってもらいワンフレーズ(3つのコード)を課題に渡して、弾いてもらいました。彼は指使いを暗記して、そのフレーズを弾きます。


ガシガシガシガシ


「違う違う、女の子の髪を手でとかすように弾くのだ」


「えっ・・・?こ、こうですか?」


「まだ強い、髪がちぎれるぞ」


「こうですか?」


「そうそう、そんな感じ。それを三拍子でね」


「わかりました!」


「123、123、123、123・・・」


ジャラーン、ジャラーン、ジャラーン


おっと、そろそろ時間です。昨日のレッスンは5秒で終わりましたが、今日は5分もやって疲れたので、「僕がアトリエから帰ってくるまで、このフレーズをずっと弾き続けておくのだ」と言い残してアトリエへ向かいました。


アトリエへお邪魔すると、デザイナーさん自作の機能性とデザイン性を備えた直線的なラインの椅子(木製)があり、僕はその椅子を見た瞬間に「これだ」と感じた次第で、あとは椅子を引き取りにくる日と、この界隈のいろいろなことを雑談させていただきました。BGMにはシカゴ音響派といわれる僕の知らないジャンルの音楽が流れていました、それはデヴィッド・リンチの描く映像の世界にいるような浮遊感がえられる、素敵なアトリエでした。


デザイナーさんに聞くところによると、シカゴ音響派のCDを取り寄せたら、到着まで3ヵ月もかかったのだそうです。シカゴというくらいだから、地球上からの発送であることは間違いなさそうです。


・・・さて、長居したことだし北浜へ戻ろうかと、多少の千鳥足でフレイムハウスに戻ってくると、少年は同じフレーズを弾いていました。何時間も。


「一度、CDに合わせて弾いてみよか」


「ええっ!?マジですか?」


「そのほうが気持ちいいもんだよ。自分以外の人の音も合わさってくるとね」


「は、はい」


ASIATIC SPYの「緑の手袋をした私のフィアンセ」が店内にかかり、彼はCDに合わせて弾く。見事に弾ききった。ギターをはじめて2日にしては上出来だ。お客さんから拍手。


少年が何時間もギター練習をしているのを見守り、僕が不在のあいだにこっそりと、少年にまかないを食べさせてあげた万作さん、そして少年のギターをずっと聴き続けて、時折うなずいたりしてくれていた常連のお客さん。僕が画廊喫茶フレイムハウスが大好きな理由がそこにありました。


彼はきっとよいギター弾きになるでしょう、そしていつしか恋した女性に、自分のギターを聴かせることでしょう。




※椅子の問題がクリアできそうなので、平尾さんのイベントへ、予約なしで当日来られても多少なら大丈夫そうです。大丈夫ですとは断言しません。ごめんなさい!

[PR]
by amori-siberiana | 2017-07-19 11:45 | 雑記 | Comments(0)


北浜のビジネス街にある、昭和レトロなカフェのブログです。            大阪市中央区淡路町1丁目6の4 2階上ル