2017年8月09日(水) ◆雨がふり、そして傘がない

こんにちは、北浜にある猫のひたいのように小さな店、画廊喫茶フレイムハウスの阿守です。


昨日はお昼にフレイムハウスでフレンチトーストをいただきました。北浜の同じオフィス内にいる同僚も連れていき、彼は独創性溢れる万作さんが編み出した「中華エスニック」なる料理を食べて、おいしいと吐息を漏らしておりました。


「ワシよういうてますねん、料理は一流、絵は二流」とは万作さん自身のことばです。


どうしてそれなら料理人にならなかったのかというのはこの際は愚問です。どうにもならないことも世の中あるものです。


夜は常連の不思議な女、ガルパン(ガールズ&パンツァーの略)の男、ガルパンの男の知り合い、温泉旅の男、そしていきなりやってきた「え!?」のおじさんで賑わっておりました。


「え!?」のおじさんの「え」の発音は難しいのです。「え」と「け」の間のニュアンスで舌を鳴らすように歯切れよく、「え!?」と発音しなければいけません。なので言葉にすると「けぇっ!?」なんですが、この「け」にも若干ながら「こ」が含まれているような発音になるので、文字にすると「こけぇっ!?」となります。


ただ、これをそのまま文字通りに発音してしまうと、ニワトリになってしまうので、素早く一文字のように「こけぇっ!?」と可愛らしく発音するのが特徴です。


「え!?」のおじさんは、画廊喫茶フレイムハウスのオーディオ部門の担当のお客さまで、お店にあるオーディオ機器に関しては、そのすべてが「え!?」のおじさんの寄付によって成り立っています。


おじさんは何か疑問があるたびに独特の「え!?」を発音しますが、これが聞けたときは僕は内心で「やった、今日は聞けた」とガッツポーズすることもしばしば。


おじさんは「俺は音楽なんてまったくわからん、楽器なんて弾いたこともない。あんた、ちょっとギターくらい教えてくれ」と僕に言いますが、酔っぱらうとおじさんは流暢にギターを弾いてくださいます。一体、何なのでしょう。


フレイムハウスにあるオーディオでおじさんが持って帰りたいものがあるからと、取りに来られましたが、僕と常連さんでギターを弾いていると、半パンの「え!?」おじさんはノリノリでコンガを叩き出します。フレイムハウスではよく見られる光景のひとつ、行先不明のジャムセッションです。


音楽の素養のないはずの「え!?」おじさんは、ガルパンの男に向けて唐突にブルースのコード進行の理解が違うと言いだします。自分は1969年のウッドストックのときアメリカに住んでいたが、ウッドストックなんてものがあることすら知らなかったのだとの昔話もしてくれました。


そのうち、井上陽水の「傘がない」をおじさんが弾きだしたので僕も見よう見真似で合わせてみました。演奏が終わったあとおじさんが「阿守さん、俺、今度ベースもってくるから、一緒にやろ。ベース練習してくるわ」と言い残してお帰りになられました。なんでもできるんですね。


店には僕や常連さんと、「え!?」おじさんが来店の目的として、取りに来たはずであろうオーディオがひっそりと残るだけとなりました。


そうだ、昨日、昼の土砂降りのとき、同僚のやつに傘を貸したままだから返してもらわないと。


24本の骨があり頑丈で、いい傘なんだ。

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by amori-siberiana | 2017-08-09 14:12 | 雑記 | Comments(0)


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