【~THE FINAL~ サン・ジェルマンの殉教にて ガエル・ガルシア・ベルナル四重奏団】9月19日(火) 19時ころから

~THE FINAL~ サン・ジェルマンの殉教にて


いつかの夏…。


ある7人組のバンドに出演依頼が来た。出演要請をしてきたのはMBS(毎日放送)、出演場所は大阪城の二の丸、出演日は炎天下であろう真夏。


テレビ局のイベントだということで、これは出ない手はないとバンドのリーダーや13PROJECTの社長は色めきだったが、そのバンドの顔でもあるバイオリニストがイベントと同じ日に硬筆検定を受けるため大阪へ来れないということが判明した。


バイオリンなしでもなんとかなるだろう、という甘い見込みで出演を快諾したが、よくよく考えればなんとかなるわけがないのだ。


なんとかバイオリンなしで出来る曲はないものかと、バンドのリーダーはいろいろ頭のなかや胸のうちを探してみた。すると、いつの日にか作りかけたままになっていた、一曲を思い出した。


それが後の「サン・ジェルマンの殉教」という曲。


タイトルをつけたのはもっと後の話し。バンドのリーダーはこれより何年か前に、自身の妹の骨を抱いて埋葬するところも見つからず、パリのサン・ジェルマン大通りをアテもなくフラついていた。


MBSのイベント当日は、やはり炎天下。


大阪城の駐車場から演奏会場までの二の丸までは、結構な距離を歩かなければいけない。楽器がトライアングルやタンバリンならよかったのだが、不幸なことにこのバンドにはコントラバス奏者がいる。


コントラバス奏者のメンバーはどうするのか?メンバーの父親と一緒にコントラバスを運んだ。大阪城のふもとから、二の丸まで大きなコントラバスを入れた黒いケースの端と端を、父と息子がもって歩いた。その歩みは遅かったが、足取りは強かった。麦のように強かった。汗はしたたり落ち、多少の愚痴も出ていただろうが、その姿をみてバンドのリーダーは、自身がパリで彷徨っていたときのことを思い出した。リーダーは自分の家庭では体験できなかった、こういう父親との関係に心底あこがれていた。


マンチェスターでもそうだった、この父と子はやっぱりコントラバスを町の端から端まで運んだ。この光景をあと何度見られるのだろうか、できることならずっと見ていたいと、リーダーは密かに考えていた。


さて、大阪城におけるイベントでの演奏がどうだったのかなどは、太陽の熱気によって水分と一緒に記憶も蒸発して、なにも覚えていない。覚えるに値するようなイベントではなかったのかも知れない。


残っているのは、夏の思い出と、この曲にサン・ジェルマンの殉教とつけたことだけ。


ガエル・ガルシア・ベルナル四重奏団、最後の演奏会を画廊喫茶フレイムハウスにてお楽しみください。


阿守 孝夫 /Acoustic Guitar
真鍋 貴之 /Classic Guitar
山本 周作 /bass
平尾 正和 /Percussion


ご予約開始は9月12日の正午12時から。


takaoamori@yahoo.co.jpまで


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by amori-siberiana | 2017-08-26 19:50 | イベント | Comments(0)


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