2017年9月19日(火)の19時ころからのイベントにおける、予約受付を12日(火)の正午12:00より開始させていただきます。


問い合わせ先は、takaoamori@yahoo.co.jp


ガエル・ガルシア・ベルナル四重奏団はその名のとおり、メンバーが4名おりますので、いつものイベントよりは若干ながら店内が窮屈になるかも知れませんが、その点をご留意のうえお申込みください。過ごしやすい環境を作れるよう、版画家の万作さんと阿守で尽力させていただきます。



どうぞ、よろしくお願いいたします。



~Gael García Bernal Quartet~


【ACOUSTIC GUITAR】:amori takao

【CLASSIC GUITAR】 :manabe takayuki

【BASS】 :yamamoto shusaku

【PERCUSSION】 :hilao masakazu

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by amori-siberiana | 2017-09-11 12:16 | イベント | Comments(2)

こんにちは、北浜にある猫のひたいのような小さな店。片足を奈落へ突っ込んでいた、画廊喫茶フレイムハウスをどうにかする阿守のブログです。


さて、土曜日のこと。


ヒゲの男は北浜のオフィスで考えごとをしていた。自身が心斎橋にて会社勤めしていたとき、その休日にはよく北浜へ出掛けていたのだが、まさかこの北浜で商売をしだすとは夢にも思っていなかった。いや、正確にいうと一度チャレンジしかけたのだ。


堺筋という大通りに面した立地的には70点くらいのレトロな建物が一棟あった。そこにはイングリッシュ・パブが入っていて、ヒゲの男もよく通っていた。お店で酔っぱらってお気に入りの帽子を忘れてきたのも、この店である。


ヒゲの男が帽子を取りに行くと、そのパブは店を閉めており、テナント募集の貼り札がされてあった。ヒゲの男は唖然とした、お気に入りの帽子とお気に入りのパブの両方を失ったのだから。


しかし…、と、ヒゲの男は考えた。


「これは不幸中の幸いなのではないか、自分がこのパブを経営していくのはどうだろうか?だが、果たして上手くいくだろうか。飲食の経験はあれど、経営の経験はない」と、ヒゲの男は悩んでいたが、思い切ってそのテナントを管理している不動産屋にコンタクトを取ってみた。


初回の保証金、7,000,000円が必要といわれた。


「さいなら!」と言い残して、ヒゲの男は電話を切った。


しかし、今、そのパブの裏手で猫のひたいのような店を切り盛りすることになるとは、どういった因果があるのかと、ヒゲの男は考えていた。


画廊喫茶フレイムハウスはヒゲの男が飲み歩いて、最後に行きつく場所だった。体内にアルコールが回るとどうしても歌いたくなったり、ギターを弾きたくなってくる。自由気ままに歌えて、ギターが弾ける場所というのは、版画家の柿坂万作のところくらいしかなかったのだ。


土曜の人もまばらの閑散とした街を歩いて、牙城フレイムハウスへ向かう。店で星師匠とも合流をして、月次収支の計算をはじめる。


客足に恵まれたことにより、ヒゲの男の月給は先月の3000円から70000円にあがったが、結局ここから光熱費、そして来月の家賃を支払うことになれば、ないのと同じである。ただ、少なくともヒゲの男の耳くそのような貯金を切り崩さなくてもいいようにはなってきた。


版画家の柿坂万作が口を開く。


「阿守さん、そろそろ店の名前を決定せんとあかんのと違いますやろか?」


「同感です、隣のお店からもいち早く改名して欲しいと念押しされてますから」


「銀壺(ぎんつぼ)でよろしいでしょ、ワシ、もう考えるんも面倒くさいんで、これで決定でええんやないですか」


「万作さん、ちょっと待ってください、まだリサーチの途中なのでこういうことは早まらないほうがいいですよ」


「もう、ワシが決めたんやから、それで決定やな!誰がなんと言おうと銀壺(ぎんつぼ)で決定!はよ、看板つくらんとあきませんな」


版画家はそういいながら、遠慮と勝ち誇りが混ざった、微妙な表情をする。


「銀壺(ぎんつぼ)では、いちげんさんが入りにくいのではありませんか」と、ヒゲの男は自身の胸のなかで釈然としない思いを述べる。


「阿守さん、ワシの店が銀壺やったとしても店に入っとったんやないですか?店の名前やいうて、そないに意味ありませんやろ」


「いや、どうでしょうか。一応、画廊喫茶フレイムハウスという名前を見て、入ったと思いますよ。銀壺だったら、入らなかったかも知れません。もしもこうだったらの話しは無意味ですが」


「もう悩むだけ無駄やないですか?ワシが銀壺でいくというんやから、それはもう決定ということでよろしいやろ」と、版画家は同じことを繰り返して強硬しようとする。


ヒゲの男はどうにも、そのアイデアが浮かばないことを棚にあげての権威主義的な強硬策が気に入らない。


「わかりました、それではお好きなようになさってください。阿守は経営から手を退かせていただきます」


「ええっ!?そないに店の名前って重要やろか!?」


店の名前も重要であるが、もっと重要なのはそこへ至るプロセスである。共同経営である以上は両者が納得した合意のうえでこそ前に進むべきだ。それができていない場合は、必ずどこかのタイミングでこういう些末な部分が、あとになって人間不信などのトラブルの発端になるであろうことは予想するに容易である。


「ワシ、案外、自分でネーミングセンスあるなと思たんは、自分のこと万作と名乗ってからは、これ、不思議なことに運がどんどん向いてきよるんですわ」


どこのどのへんを掻い摘んで、運が向いてきたといってるのかヒゲの男にはさっぱりわからない。名前なんて重要ではないと気焔を吐いていた版画家が、次の瞬間にはネーミングセンスに自負があるといいだす。論理破綻であるが、ヒゲの男もいちいちそこを突っ込みはしない。詮無いアラ捜しをしても、それは徒労と停滞を呼ぶだけであるからだ。


とはいっても、ヒゲの男も頭の動きが鈍く、これといった店名における対案もないので、版画家ともう一週間の猶予を持つことにした。版画家はみずからのアイデアを出してくれているのだ、ヒゲの男もそれなりの名前を考えて、選択肢を豊かなものにしなくてはいけない。


これが問題の先延ばしなのか、それとも賢明な再考慮なのかは、まだ誰にもわからない。


銀壺画塾 「時忘庵」。


今のところは、これが暫定的ではあるが、互いの折衷点である。


そして、日曜日を迎えることとなる。


タッキー国王のモノポリー大会、国王自身が病欠であったために「打倒!国王」で来店された人たちには肩透かしを食わらせてしまったが、理解のある参加者たちで救われた思いだった。結果としては、ヒゲの男がマップ上の土地の半分を手中に治めることで快勝をして、第二回のモノポリー大会は終わった。


参加者がそぞろに帰宅をして、店内には万作と阿守だけになる。


「阿守さん、やっぱり銀壺にしませんか?店のなかをこないして見渡したら、これは銀壺って感じでしょ?」と、万作は同意を求めてくるが、「…」と、ヒゲの男はうんともすんとも言わずにやり過ごす。


ヒゲの男は、タロット占い(他に四柱推命も)の女は、毎週の火曜日に青山ビルのギャラリーに顔を出すと、ギャラリーオーナーの女から聞いていたことを考えていた。自分のなかで案外、自然にタロットという新しい選択肢ができたことにヒゲの男は苦笑していた。


悩める時間がまだあるのだから、時間は十分に使って、悩むがいいだろう。今日にでも決めないと腹を召されよといわれるわけでもない。


そして悩んでいるような時間こそ、将棋やチェスの世界でもビジネスの世界でも、「即決英断」と同じくらいの効力を持つものである。悩んでいるということは、前進について考えている証拠でもある。


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「一方はこれで十分だと考えるが、もう一方はまだ足りないかもしれないと考える。そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む」


松下幸之助





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by amori-siberiana | 2017-09-11 11:54 | 雑記 | Comments(0)


北浜のビジネス街にある、昭和レトロなカフェのブログです。            大阪市中央区淡路町1丁目6の4 2階上ル