こんにちは、北浜にて猫のひたいのように小さな店。画廊喫茶フレイムハウス(近日:クント・コロマンサに改名)を根城にする、ヒゲの男こと阿守のブログです。


さて、昨日のこと。


ヒゲの男はアラタメ堂のご主人から、面白いボードゲームがあると紹介される。というよりも、アラタメ堂からはゲーム以外の話しを聞いたことがない。なんでもそのゲームは2万円以上するのだそうだ、ボードゲームにしては破格の値段である。ヒゲの男はその値段を聞いて、すぐに内容はビジネス啓蒙系で特定されたステータスの人に向けたゲームだなと直感して、どうしてもしたくなった。


つまり、ボードゲームの向こう側にありとあらゆる渦が透けて見えるのであって、こんなに面白いことはない。


アラタメ堂がいうには、その破格の値段のボードゲームを持っている知人がいるので、是非一緒にやってみないかということであった。


ゲームの名前は「7つの習慣」という。7という数字にまとめるあたり、キリスト教関連のニューエイジ団体であろうかと思って調べてみたら、ゲームの元になっている本は、超保守的な町として有名なソルトレイクシティ出身の男が出版したものだとわかる。


ソルトレイクシティといえば、モルモン教の総本山として有名で、ヒゲの男は「7つの習慣」をプレイしたくて仕方がなくなる。かの地には以前から興味があったのだ、その考え方などが如実に反映されているゲームならば、これは参加費を払っても体験してみたいもの。


アラタメ堂とヒゲの男は連れだって、梅田へ向かう。梅田のオフィスビルにある一室に入ると、テーブルの上にはすでにゲームがスタンバイされている。オフィスのオーナーであるウェブ解析専門家の男が招き入れてくれる、少しして出版会社の女社長もやってくる。二人とも初対面であったが、打ち解けるのはすぐであった。4人ともが好奇心の塊のようである。


4人がゲームが置かれたテーブルを囲み、まずはウェブ解析専門家の男がゲームのルール説明を丁寧にしてくれる。3人はその説明をうなずきながら聞く。


ゲームは3つの段階から成り立つ。自分は経営者であり、雇用をしたりプロジェクトをこなしたり相手プレイヤーと交渉したりして、最終的には各プレーヤーに与えられた、特定ミッションをクリアできれば、すごろくでいう「アガリ」となるわけだ。


3つの段階は以下のとおりである。


【1】私的成功

【2】公的成功

【3】成功の習慣化


プレイヤーは【1】→【3】にセクションを発展させながら制限時間内にクリアすることを求められる。大きい仕事をするとそれだけ報酬と信頼度はあがるが、それなりのスキルが揃っていないと仕事はできずに貴重な1ターンを無駄に費やしてしまうのだ。


ゲームの詳細については書けない。別に書けない内容なのではなく、書くと微に入り細に入りとなり、ブログの本題から逸れてしまうからだ。興味があるかたは、ご自身で調べていただけるとありがたい。すばるホールの向井さんもプラネタリウム・ライブのとき、そう言っていたではないか。


ゲームは2時間ほどで終わり、アラタメ堂とヒゲの男は一緒になって北浜へ戻る。行き先は画廊喫茶フレイムハウスである、アラタメ堂が版画家の柿坂万作が作ったおでんを是非とも食べたいとのことだった。


二人が店に入ると、常連のガルパンの男、常連の不思議な女、ギャラリーの女、エイリアン、そして関東っぽい女が何やら話しをしている。


ギャラリーの女がヒゲの男に向かってこういう。


「阿守さん、あなた、今日くしゃみはしませんでした?あなたのことをお話ししてたんですよ」


「ええ、急に鼻水とくしゃみが止まらなくなり、随分とティッシュを使いました」と、ヒゲは素直に答える。


ギャラリーの女は「フフフ」と笑うばかり。


ヒゲの男は確かにゲームの終盤から急に鼻水とくしゃみが出だして困っていたが、どうしてそのことをギャラリーの女が知っているのか、狐につままれたような思いであった。


アラタメ堂とヒゲの男が一心不乱におでんへかぶりついている頃、オーストラリア人の男が入ってくる。アラタメ堂が「おでん、食べなよ」とオーストラリア人に勧めるが、どうやら事前に焼き鳥を食べてきたそうで、お腹は膨れているとのこと。


エイリアンが何か企んでいる顔をして、ヒゲの男に向かっていう。


「阿守くん、今ね、面白いこと考えてるんですよ!それが具体的になったら、アンタに丸投げするから!」


「はい、存じています。北浜の緑化計画ですよね」と、ヒゲの男は返答する。


「そう!!」と、エイリアンは誇らしそうに断言する。


「わかりました、近い将来、グーグルマップで北浜を俯瞰したとき、ジャングルのように見えるよう尽力します」と、ヒゲの男はプロジェクトを快諾する。


不思議な女が話しを引き継ぎ、落ち着いた声でいう。


「北浜、すべてを芝生にしたいけれど、そうすると車のタイヤから変えないと」


「車道とそれ以外の道を明確に区別しましょう。車道は現状維持のアスファルトで、それ以外の道はすべて芝生としましょう」


不思議な女はヒゲの回答を聞いて、ニッコリと、だが、不敵に微笑んでうなずく。


オーストラリア人の男が「3階はどうなってる?」という。ヒゲの男は版画家の居住区になっていることを伝えると、自分もこういうところへ住みたいといいだす。シャワールームがないぞと念を押したが、どうやら彼はそういうのが平気とのこと。


実際、会社経営者になるまでは紆余曲折あり、シドニー郊外で、家を持たずにエルグランドのような車の中で生活しながら、夜な夜な火吹き棒をもって、ファイアーダンスをしていたのだということ。


ヒゲの男は、「ポンヌフの恋人」というフランス映画を思い出した。確か、そういうシーンがある、とても美しい恋の映画だった。


明日から大阪を離れるというオーストラリア人の男は、気持ちはすでにフィジーでのバカンスに向いているのか、とにかくよく飲み、ヒゲの男は初めて彼の酩酊の様相をみた。


ヒゲの男がテーブルをオーストラリア大陸に見たてて、メルボルンはどこになるのかとオーストラリア人の男に訊くが、彼は酔っぱらっていて、「あぁー…、わからないですねえ」という始末。


アラタメ堂はとにかく食べる。おでんを5品食べたあと、さらに5品を食べ、最終的にはコロマンサの目玉焼きを3つ乗せする「トリプル・コロマンサ」を頼み、ペロリとたいらげていた。


最近は目玉焼きばかりをみて、お月さまを見ていない日が続くのが、少し寂しいヒゲの男であった。


「7つの習慣」、上手にクリアできなかったヒゲの男は、再戦の機会を願うのであった。


緑を増やすこと、それはアイルランド人だけの専売特許では、どうやらなさそうだ。


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by amori-siberiana | 2017-10-06 13:07 | 雑記 | Comments(0)


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