こんにちは、北浜にある猫のひたいのように小さな店。クントコロマンサ(旧名:画廊喫茶フレイムハウス)にて、みなを幸せにする漢方薬の調合をしているヒゲの男こと、阿守のブログです。


今月の22日と23日には北浜の少彦名神社にて大祭「神農祭」があり、来月の2日よりは北浜のクントコロマンサにて大祭「万作祭」がある。これより北浜は祭事つづきとなる模様である。前者は主に薬の神様として人々から崇められており、無病息災、家内安全、病気平穏という具合に薬に関係すること全般にご利益があるとされる。後者は特に神格化されたものではなく、主催側の自己の利益の追従にのみ主眼をおいた祭りである。効能は「暇つぶし」程度のことであろう。


前者のご祭神はお二方おられて、日本医薬の祖神である少彦名命(すくなひこなのみこと)と、中国の炎帝神農(えんていしんのう)である。少彦名命はガガイモの実にのって海の向こうよりやってきたそうで、大国主(おおくにぬし)の呼びかけにより悪童である少彦名命は懸命に国造りのサポートをすることとなる。出身は常世(とこよ)とされ、薬、温泉、呪術、穀物、知恵、酒、石の神を兼任するフレキシブルで忙しい神である。


クントコロマンサにも経営者が二人おり、版画家の柿坂万作(かきさかまんさく)と四国出身の阿守孝夫(あもりたかお)である。阿守は万作の呼びかけによって、店の経営に乗り出すことになった。出身は四国の讃岐(さぬき)とされ、音楽、温泉、呪術、穀物、コピペ的知識、アルコール、星を愛するステレオタイプに忙しい男である。


炎帝神農というのは中国からやってきたということもあり、漢方の神様であるが、その由来的な側面から的屋や香具師の守り神であるともされている。伝説によると人々に植物の効能を教えるため、いろんなハーブを食べて体調を崩し、最終的にはヘロインのオーバードーズで死んだということだ。ジャニス・ジョップリンの死よりも随分と前のことである。


さて、昨日のこと。


ヒゲの男が店に行くと、常連のガルパンの男と日本全国温泉マニアの男。そして会計事務所オーナーの男がそれぞれ酒を飲んでいる。会計事務所のオーナーはつい先日のことになるが落とし物をしたそうで、随分とパニックになっていたが無事に見つかったとのことで、天下安泰の形相でハイボールをチェイサーにウイスキーのストレートをあおっていた。そこへ斥候の男と隣のフレイムハウスの女主人がやってくる。


会計事務所のオーナーの男は「僕が店に到着したとき、僕ともう一組しかお客さんがいなくて、この店でこんな暇なことあるんやと思った」とヒゲの男に伝えるのであったが、実はこの店は元来こうなのであったのだということを返答する。ヒゲの男が週に一度くらいでこの店に来ていた頃は、毎日毎晩が寂寞の動かぬ時間を演出していたのだ。会計事務所のオーナーからすれば、ハイタッチの冷泉がいるとき、また単身で訪れるときは大体が土日のイベントのときに来ているので、賑やかな店が当然となっており、静かな店内は彼にとって意外な発見であり、新鮮な体験であったようだ。


これまで5か月ほど水商売というものをやってきたが、これは遊んでいるのかはたまたビジネスをしているのかメリハリの難しい仕事だなとヒゲの男は感じている。今までの仕事はオンとオフがはっきりとしていた、ところが今は違う。ひたすら飲んでいる、酒が出るのだから飲んで当然なのであるが、どうもそれを心のどこかが仕事と捉えていないのである。


取り急ぎ、奥の銀歯が着脱可能になってきたので、これをなんとかせねばならない。なにをするにも、まず食うことからはじまるとブレヒトもいっている。食うことに歯がゆさを感じながら、人は何も考えられないのである。


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# by amori-siberiana | 2017-11-17 17:18 | 雑記 | Comments(0)


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