2017年10月27日(金) ◆アラタメ堂はペインキラーなのです。彼こそがペインキラーなのです。

こんにちは、北浜にて猫のひたいのように小さな店。クントコロマンサ(旧名:画廊喫茶フレイムハウス)を版画家と共同経営している、ヒゲの男こと阿守のブログです。


さて、昨日のこと。


ヒゲの男は風邪を召してしまう。フラフラしながら北浜のオフィスへ向かい、そして青山ビルのギャラリーの女のところへ行く。ギャラリーに行くと、やっぱり当然の如くギャラリーの女がおり、今回の展示品の説明をしてくれる。国造焼といわれる鳥取は倉吉の焼き物、それの四代目が自身の感性にて自由に焼き上げた逸品たち。そして、指絵師の男の絵画が共同展示されてある空間は、色彩の楽園のようであった。


ヒゲの男は陶器を手にとってみる、釉薬の妙であろう、生まれたばかりの鉄器のように光沢をもつ器は、鉄とは比べ物にならないくらい軽い。なるほど、やはりこいつは土の産物なのだと実感するのである。この展示会の最終日にあたる明後日の29日は、ギャラリーでライブが予定されている、ヒゲの男もギターを持って加われとギャラリーの女はいう。ヒゲの男は快諾した、そのタイミングで借りていた椅子を返却すればよかろう。


ギャラリーを後にして店に行くが、いよいよ体調が怪しくなってきたヒゲの男はすぐ帰る。飲食をしている店に風邪ひきの男が長居していたのでは、よくなかろうということは世間一般の常識の範疇である。


ヒゲの男はオフィスへ戻り、受付の女に薬局はなかろうかと問い合わせる。受付の女は淀屋橋に目当ての店があると教えてくれるので、ヒゲの男は重たい足を引きずりながら、淀屋橋へ向かう。ヒゲの男が根城にしているオフィスは、ちょうど北浜と淀屋橋のあいだに位置するので、どちらからも近いし、またどちらからも遠いともいえる。遠近はその人の感性に委ねられることとなる。


薬局でマスクを買うが、最近のマスクは性能の基準が底上げされたのだろうか、それに比例するように値段も上がっていることにヒゲの男は驚く。だが、手で口を塞いだまま生活をすることもできないので、ここは譲歩してマスクを購入する。


マスク姿で外見がいつぞやの中核派のようになったヒゲの男がオフィスに戻ってくると、アラタメ堂のご主人が忙しそうにオフィス内を行ったり来たりする。どうやら本日はアラタメ堂が主催の「北浜人狼」というのが開催されるそうだが、別件で仕事のアポイントが重なって手が回らないらしい。


「そんなに忙しいのなら、上仲に全て仕事を丸投げして昼寝でもしてたらどうですか?」と、ヒゲの男はアラタメ堂に告げる。上仲というサーファーの男は横耳でそのやりとりを聞いており「僕に任せてください!」と胸を張る。


「そんな無茶苦茶できませんよ、大体、どうして上仲君なんですか。彼、まったく僕の仕事に関係ないじゃないですか」と、アラタメ堂はヒゲの男の適当なアドバイスに不平を漏らす。


「彼、英語は堪能ですよ」と、ヒゲの男は上仲の株をあげてから、もう一度勧める。アラタメ堂は苦笑しながら「僕の仕事に英語の出る幕は一切ありませんから」と、丁重に断るの一手。結局、英語が堪能なサンディエゴ帰りの上仲は、アラタメ堂の北浜人狼の備品などの買い出しを手伝うことになった。アラタメ堂の手から一万円札が上仲の手へと渡る、その一部始終をみていたヒゲの男は上仲にアドバイスする。


「それ、全部使いきらんだろう、あまりのお金でボウリングを2ゲームくらいしてきなさい」と、ヒゲの男は冗談とも本気とも取れないことをいう。


「えっ!?いいんですか!?僕、ボウリング好きなんですよ」と、上仲は目くら滅法このうえないヒゲの男の助言に案外、前のめりになる。


「なに、勝手なこと言ってるんですか、やめてくださいよ」と、二人の盛り上がりを制止するのは無論、アラタメ堂の主人である。


上仲は買い出しに行く、ヒゲの男はアラタメ堂が横にいることこれ幸いと11月7日にクントコロマンサで小説家を呼んでのヘビーメタル談義をすることを伝えて、そして当日の楽曲紹介におけるラインナップの草案を見せる。アラタメ堂はすぐさま盲点を見つける。


「1990年から1995年が今回の範囲なら、ジューダス・プリーストのペインキラーが抜けてますよ」


「ジューダス・プリースト…、ごめんなさい、自分はまったくジューダスを知らないのですけれど、それはメタルを語るうえで重要な作品なのですか?」


「なにいってるんですか、ペインキラーほどメタル界に賛否両論を投げかけた作品はないんですよ」と、アラタメ堂はイギリスのメタルバンドの肩を持つ。アラタメ堂がいうには、それまでのジューダス・プリーストから1990年に発表されたペインキラーで激変したのだとのこと、ヒゲの男はそれならばとペインキラーを聴く。


まず、ペインキラーよりひとつ前の作品を聴いて、そのあとでペインキラーを聴けば違いがわかるだろうと安易な発想のもと、自身のパソコンにイヤホンを刺して、「ラム・イット・ダウン」という曲をYouTubeで聴く。


アァァァーーーーアァアァアァ!(7秒間)


人間がこのように叫ぶのはどういった境遇のときだろうと考え込んでしまうほどの、高音の叫びが鋼鉄のように鳴り響く。ヒゲの男の体調が万全であれば、この話しもさらに続くのであろうが、ヒゲの男は残念ながら風邪である。アァァァーーーーを聴き終えるかどうかの頃に、ヒゲの男はYouTubeを静かに閉じた。また、再会のときもあろう。


ヒゲの男は音を聴くのをストップして、それならば歌詞から曲を連想すればよかろう。メタルは総合芸術である、メロディやリズムだけで成立するものではなく、歌詞も含めた三位一体となることで完成するのである。ということは、歌詞を知れば、残りの二位も想像できるであろうという論法である。






ペインキラー


Faster than a bullet
Terrifying scream
Enraged and full of anger
Hes half man and half machine


その姿は、弾丸よりも速く轟く、恐怖の叫びと怒りに燃えるサイボーグなのです。


Rides the Metal Monster
Breathing smoke and fire
Closing in with vengeance soaring high
He is the Painkiller
This is the Painkiller


メタルモンスターにまたがり、炎と煙を吐きながら復讐に燃えて空を駆けてくるのです。
そう、彼こそがペインキラーなのです!
これこそが、ペインキラーなのです!






さて、時間も頃合いを迎えて「北浜人狼」の開催となる。第一回目に参加した人も来られており、ヒゲの男は久方ぶりの戦友たちと挨拶をする。アラタメ堂の命により今回もヒゲの男はゲームの進行役を任されているが、今回は人狼をやり込んでいるであろう人たちも参戦してきたので、これはさらに愉快になりそうだと感じる。


およそ15人くらいの村での人狼が四度ほど行われる、経験者の記憶力と論理的な解釈は場のレベルを急激に上げることとなり、論議も白熱してくる。ゲームを知らないものは必然的に発言数は少なくなるが、それがまた不気味でもあるのだ。どれだけ強固な発言であったとしても、個々がそれを発することにより飽和状態になる。昼の論議にはタイムリミットがあり、否応なく時間は迫ってくるので、そのうち「アビリーンのパラドックス」に似た状態に陥る。これがたまらなく面白い。


ヒゲの男も前半の二回をゲームマスターとして、そして後半の二回はプレイヤーとして参加して、風邪のことも忘れて熱中できるものであった。すると不思議なものでいつしか風邪はヒゲの男のことが飽きたのか、どこかへ行ってしまった。ように感じる。


人狼は予定時間をオーバーして続き、オフィスが閉まったあとは、幾人かが集ってヒゲの店で続きをすることになった。猫のひたいのように小さな店で、少人数で行われる人狼もこれはこれで面白いものであった。人狼プレイヤーのなかに最強のピアニストの女がおり、ヒゲの男は店にあるオルガンで何か弾いてくれと頼む。彼女が弾きだしたのは、ショパンの幻想即興曲であったのには驚愕した。まさかオルガンで聴くことになるとは思ってもいなかったからだ。


アラタメ堂(彼)、お疲れさまであった。




Planets devastated
Mankind's on its knees
A saviour comes from out the skies
In answer to their pleas

彼は、荒廃した惑星に住む人類がひざまずき祈っている願いにこたえるため、空から現れた救世主なのです。


Through boiling clouds of thunder
Blasting bolts of steel
Evils going under deadly wheels

He is the Painkiller
This is the Painkiller

雷雲と鋼の稲妻を突きやぶり、邪悪なるものは、死の車輪の下敷きとなるのです。
そう、彼こそがペインキラーなのです!
これこそが、ペインキラーなのです!



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Commented by ギャラリーの女 at 2017-10-28 11:27 x
いつも、依怙贔屓的ギャラリーPRコメントを掲載していただき感謝です!

昨日も早速青いカーディガンの女
が来られて、青いビアグラスを
豆乳甘酒ドリンク使用にと、私の
提案に応じて、有り難くご購入されました。

私達、ヒゲの男のご体調の心配話しをしておりましたが、如何ですか?
Commented by amori-siberiana at 2017-10-30 12:43
ギャラリーの女さまへ

お返事が遅くなりまして、申し訳ございません。
ヒゲの男の体調も戻ってきましたので、どうぞご心配なさらないでください。

北浜のクリニャンクールの名のとおり、いつも名品、逸品、珍品が見つかる「遊気Q」は僕たちにとっての宝石箱でもあります。今後ともよろしくお願いいたします。

ヒゲの男
by amori-siberiana | 2017-10-27 14:52 | 雑記 | Comments(2)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
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