2017年12月21日(木) ◆星空の下、ライオンになった夢を見る。

こんにちは、北濱にて猫のひたいのように小さな店。クントコロマンサ(旧名:画廊喫茶フレイムハウス)を経営するヒゲの総帥こと、阿守のブログです。


さて、昨日のこと。


ヒゲの総帥は先日のクレームを受けて早速ではあるが店についての聴き取り調査に乗り出した。とはいってもそのクレームの提出の仕方は一風変わったものである、店側からの10の質問に答えてもらうというものだ。ところがこの質問の内容も随分と珍妙なことが書かれている。一体、これのどこが店の聞き取り調査なのだか本人以外は判然としないが、本人はかれこれ10年ほど殺るか殺やれるかのクレームばかりの世界で生きてきたのであるのだそうで、調査はこれでいいのだと勝手に納得している。この忙しい歳末に付き合わされるほうはたまったものではないだろう。


例えば質問の8番目など誰が問われたとしてもよく意味がわからない。どういう脈絡からの質問なのか。


◆質問:08


ゴーギャンの作品に「我々はどこからきて、我々は何者で、我々はどこへ行こうとするのか」というタイトルのものがあります。あなたはどこでも行けるとしたら、どこへ連れて行って欲しいですか?


さらに質問の9番目にいたっては滑稽味を帯びてさえいる、本当にこれで客側と店側の何がわかるというのであろうか。それでもヒゲの総帥はヒゲの総帥自身でなんらか考えがあってのことであろうから放っておくとする。心理ゲームなのかといわれれば、ヒゲの総帥はそういったどうにでも捉えれる曖昧な疑似スピリチュアルの世界とは本質的に全く違うという。


◆質問:09


あなたは弁護士です。今、目の前では柿坂万作とヒゲの総帥に対しての最後の審判が行われていますが、どうも状況は芳しくありません。このままでは二人とも地獄へ落ちてしまいます。弁護士のあなたがこの二人の情状酌量を求めるとすれば、どの点を訴求して地獄行きを回避させますか?


さて、ヒゲの総帥は顧客にメールを送ったあと、休憩がてらに外で出る。まだ何も食べていなかったので北濱のオフィスからほど近くにある「44区」と看板がかかったフレンチのレストランに入ろうとしたが、今日のランチはパプリカソースと黒板に書かれていたのでピーマンが苦手なヒゲの総帥はそこを敬遠して近くにイタリアンに入ることにした。


それからボンヤリする時間を過ごして店に向かう、美容デザイナーの女と同じタイミングでアラタメ堂のご主人がやってきて、そのあとで常連のガルパンの男もやってくる。ヒゲの総帥とアラタメ堂のご主人は新しく入手したというボードゲームに興じる。明後日にクントコロマンサで開催されるイベント「アラタメ堂の挑戦状」のために大量のボードゲームを紙袋のなかに詰め込んでやってきたアラタメ堂のご主人はよほど重かったのであろう肩で息をしていた。


美容デザイナーの女はアラタメ堂のご主人とは初対面であるが「阿守さんのツイッターでお顔を何度も見ているので、初対面という感じがしません」とのこと。ハイタッチ冷泉と並んでブログに書かれることの多いアラタメ堂のご主人については、ボードゲームばかりをしてて本来はどんな仕事をしている人なのですか?と第三者から訊かれることが度々ある。そのことをヒゲの総帥は笑いながらアラタメ堂に伝えると「もう僕のことは放っておいてくださいよ、ちゃんと仕事してるんですから」と苦笑で返してくる。それから温泉マニアの男もやってきてガルパンの男となんらか話しをしている。


夜も更けた頃、ヒゲの総帥と同郷の老人がやってくる。この同郷の老人が店に来るときは常に酩酊状態であり、もちろんのこと今夜も酩酊状態である。いつも井上陽水の「少年時代」を歌ってくれとヒゲの総帥に頼んできては、ヒゲに酒を奢るのが恒例なのであるが次に会うときにはそのことをすっかり風と共に忘れている。もちろん同郷だということも忘れている。


「なにか弾いてくれんかね」とこの夜もヒゲの総帥に頼んでくるので、ヒゲの総帥は少年時代を弾き語りする。老人は「!」と驚愕の顔をする、「僕はこの曲が本当に好きなのだ、なぜかしら好きなのだ、それなのにどうしてあなたはそれを見越したように突然弾きだせるのだ、こんな偶然があるものか…」という。これで最低でも三度目であるのでヒゲの総帥はおかしくてたまらないという顔をする。ヒゲの総帥はさらに自分の郷里が香川県であることをいうと、老人の目は見開いて「こんな偶然が…」と言葉を失う。もちろんこれも最低でも三度目である。


ドンドンと全体重を階段に乗せてのぼってくる音、冷泉がやってきたことを示す音である。ゴガッという音がして締まりの悪いガラス戸が開け放たれる、ぎょろりと店内を仁王のように見回して「ぐふふ」と笑いながら入店してくるのは、やはり冷泉だった。


老人はヒゲの総帥と冷泉にお前たちは何をしている人なのかと問う。ヒゲの総帥は「求職中」ですと笑いながら答える、冷泉も笑いながら「パソコンの先生…、みたいなもんです」と恐縮して答える。ヒゲの総帥はこの冷泉のパソコンの先生という言いかたが面白くて仕方がない、老人はパソコンの先生がそんな真っ黒い格好をして勤まるのかねと質問するが、それは一般論としてもっともである。


老人は今は現役からリタイヤして旅行三昧なのだそうだが、それでも最先端技術の講義などがあれば出席しては「現在」を捉えようとしているのである。「人間の感情をすら持つコンピューターが出来たとき、それを日本相撲協会のいざこざにあてはめたらどうなるのか?」という珍妙たる質問をしてくる老人。「人間の感情を持ったコンピューター…、それやったらやっぱり次はコンピューター同士が相撲協会で談合とかするんやないですか」と冷泉は答える。総帥は老人から奢られた日本酒とウイスキーでへべれけになってボンヤリしている。


老人は自分が香川から18才のときに親類を頼って上京した話しをする。行きたい学校があったがそこへは行けなかったという、そこまで話してまた何か歌ってくれとヒゲにいうのでヒゲと冷泉は一緒に歌う。老人は帰宅して、いつしか冷泉に「地獄車(ヘルベンツ)」と一方的に名付けられた女もやってきて歌だけはそのまま続く。


老人は布団のなか、自らがライオンになった夢でも見ているのであろうか。


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by amori-siberiana | 2017-12-21 16:05 | 雑記 | Comments(0)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
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