2018年01月11日(木) ◆仮想通貨ラプソディとカタストロフィ。

こんにちは、北濱にある猫のひたいのように小さな店。クントコロマンサを経営しているヒゲの総帥こと、阿守のブログです。


さて、昨日のこと。


外気は冷たく、雨も降る。北浜の駅からオフィスまでは淀屋橋まで通じる地下道があるので雨の日などは便利であるが、そこから地上にあがり多少は歩かなければならない。といっても多少であるので豪雨でもないとずぶ濡れになるということはないのだが、冷たく細い雨は身体を芯から凍えさせる。寒い寒いといいながらヒゲの総帥はコワーキングスペースの「ザ・ジンクス」に落ち着く。


自然とオフィス内にいる人たちへの挨拶は「寒くなりましたね」というところからはじまる。暑く感じる人間などいないだろうと思いながらも、こうした差しさわりのない会話はとても使い勝手がよい。用事から用事が生まれるのは当然であるが、不用事からもそれを発端にして用事は生まれるのである。


それにしてもどこへ行くにも億劫な感じになる時期である、となると勿論のこと猫のひたいのような店も新年に入ってからというものイベント以外の日は以前に立ち戻ったかのような伽藍堂状態である。ヒゲの総帥はSNSを使って救難信号を発信する、このあたり恥ずかしげもなく「SOS」を叫べるのは、堂々としているのかそれとも自棄になっているのか判断の危ういところであろう。


ヒゲの総帥はひと仕事を終えて店に向かう。店に行くと版画家の柿坂万作と温泉マニアの男が「シン・ゴジラ」を鑑賞している途中であった。ヒゲの総帥はウイスキーをチビチビやりながらボンヤリする、バイオリン王子から教えてもらったスマホアプリで将棋の特訓をしていると、画面が切り替わり登録されていない番号から電話がかかってくる。


「はい、もしもし・・・」
「・・・アモちゃんか」


聞き慣れた声である、半年間ほど久しく聴いていなかった声であるが電話の主は死神であった。死神は明らかに人目を忍んで電話をかけてきている様子である、今さらヒゲの総帥に何の用なのかは判然としない。


もちろん、死神とヒゲの総帥の会話内容などはここには書けない。それはそれは物騒な内容であった、死神は何度も何度もヒゲの総帥に対して自分が連絡してきていることを極秘にするようにと念を押す。ヒゲの総帥は電話を切ったあと、ウイスキーを飲みながら去年一年の出来事を思い出す。


「うーん、なんや怖い顔して、どないしはったんですか」と万作がヒゲの総帥の顔を覗き込む、ハッとしたヒゲの総帥は「いや、なんでもありません」と苦笑する。「なんか、突っ込まんほうが良さそうやな」と万作も苦笑しながら厨房へ引き下がる、温泉マニアの男はいつの間にか退店していた。


しばらくすると、ヒゲの総帥の救難信号に応えてドマツ先輩が店にやってくる。「ほんまに暇ですね!そしたら三人分、飲みますわ」と洒落っ気たっぷりに男気発言をするドマツ先輩。ヒゲの総帥は目の前でセットを飲み続けるドマツ先輩と海の話しをしたり、仮想通貨の話しをしたり、太っていた頃の冷泉の話しをしたりする。


「お話しの途中すんませんが、はい、質問。みなさんが仮想通貨、仮想通貨いいますけど、それってなんですのん?」と厨房から挙手をして質問するのは版画家である。ドマツ先輩は仮想通貨とは何かを万作に向けて説明する。


「うーん、それワシも考えたことありますねん。自分で版画を彫って、それの値段をつけんとどんどん値を上げていったろうと、そないなこと考えたことあります」と得意げにいう万作であったが、その理解は仮想通貨とは何億光年も離れている。ヒゲの総帥にしてもドマツ先輩にしても敢えて版画家に突っ込むことをしないのは、大人の対応であろう。


ドマツ先輩と冷泉が好んで飲む「セット」というものがある。ウイスキーのストレートをハイボールを水代わりに飲むというものだ、人間とアルコールの歴史も随分と古いそうだが酒を酒で飲むというのは、なかなかヘミングウェイ的で粋に感じる。


それにしてもここまで銀行主導で高度な決済システムが整備された日本においてこれほどビットコインなどの暗号通貨が流行るというのも凄い。時間内に限られるとはいえ、振込みすればその日に的確に相手へ送金されるような全銀システムというインフラがある日本国において、現段階で利便性が良かろうはずがないこの通貨の魅力はやはり変動する値段であることは、まず間違いない。金を溜め込んだ旧体質や旧世代に対する金融革命である側面、出自のよくわからない成り金が輩出され、しまいには暗号通貨を利用した投資を呼び込む会社までが設立され、時代は玉石混交、群雄割拠となっている。


もちろんのこと、仮想通貨に特化したブログを運営してくれませんか、記事を書いてくれませんかという仕事の依頼は膨大な量となっている。そこだけ切り取っても世の中の関心の高さを示すものである。そろそろ暴落か破綻かと懸念が囁かれているが、幕の向こう側で仮想通貨狂騒曲の笛の音を吹く者たちはまだ牙を剥かない。まだ、大丈夫だ。


知らんけど。


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by amori-siberiana | 2018-01-11 17:57 | 雑記 | Comments(0)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
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