2018年06月14日(木) ◆ピチャイの部下をパチンコへ連れて行く。

サッカーの話しをしよう。アルゼンチンの名選手、ガブリエル・バティストゥータはその足が何も感じなくなるまでフットボール人生に殉じた。その彼をして、自分は将来的にはロックスターに転身するのだと公式の場で発言した。ヒゲの総帥にとってのロックスターというのは誰であろうか、ボノやスティング、フレディ、アクセルなど略称で呼ばれる奴らは大体ロックスターである。


ロックスターの定義が何なのか文字にすると酸化しそうなのでやめておくが、これだと決まりきらないものである。それに彼らも今となっては新鮮ではない。アレックス・ターナーが出てきたときなど、ヒゲの総帥は異国の若き才能の登場に嬉しさで舞い踊ったものだ。


「シャムよ、日本で何かやり残したことはないか?」とヒゲの総帥は異国の若者に問う。まるでオーパーツを守る賢者のような物言いである。異国の若者はしばらく考えたあと、「阿守が好きな食べ物は何だ?僕はそれが食べたい」という。


ヒゲの総帥が好きな食べ物は簡単だ。ベスト3はすぐに決まり、随分長いあいだ入れ替わることがない。


うどん、たこ焼き、お茶漬け。である。


本当にまともな食生活を送ってきた四十路の男なのかと言われるかも知れないが、今さら貴族趣味ぶっても滑稽なだけなので、こういうところは正直が良かろう。うどんは糖尿病を持つシャム君には黄色信号なので選ばない、たこ焼きにいたってはシャムは大嫌いだという。となると残るはお茶漬けしかない。


「僕が好きなのはお茶漬けだね」とヒゲの総帥はシャムに伝える、シャムは「オチャヅケ・・・」と首をひねる。首をひねるほどのものではなく、ただただ白ご飯に永谷園のお茶漬けのもとを入れて、それに熱湯でも茶でもなんでも好きなのをぶっかけるだけの料理だとヒゲの総帥は説明する。「食べたいか?」とヒゲの総帥が問うと、シャムは片手をひらひらさせて「できれば、挑戦したいね」という。


ところが二人が歩いているのは新世界であり、茶漬け専門店などなさそうだ。そもそもどうして新世界へ来ることへなったかといえば、ジローを交えて三人でランチをしたとき、「あと3時間で大阪観光しようとするならどこがいいだろうか?」とシャムが問うたのだ。


ヒゲの総帥は冗談でパチンコでも行ってこいよとシャムにいうが、シャムは目をキラキラ輝かせて「パチンコ!!」と乗り気である。今までパチンコへ行ったことはあるのか?とヒゲの総帥が問うと、「これまでに5回ほどチャレンジした、そして、何も起こらなかった。多分、自分には何か技術的に大きな落ち度があるのではないか?是非、パチンコの遊びかたを教えて欲しい」と言いだす。ジローは苦笑し、ヒゲの総帥は「やりかたも何もあるものか、認知症の人間だって勝つときには勝てるゲームだ」と言い放つ。


「一体、幾らほどパチンコにつぎ込むんだね」と総帥。


「一回、1000円と決めている」とシャム。


「ああ、それじゃ何も起こらないかもですね」とジロー。


それならばとヒゲの総帥に名案が浮かぶ。パチンコの玉は大体1玉が4円である、つまり1000円を放り込んで250玉が出てくることになる。この250玉がなくなるスピードといえばそれは凄い、無常迅速とはこのことかと身をもって教えてくれる。ところが店によっては1玉を0.2円で売ってくれるところがある。つまり1000円で5000発が手元に届くことになるのである。


シャムはギャンブルで勝ちたいのではなく、勝ったときにどういうコト(ハプニング)になるのかを知りたがっているので、投資するレートを下げて機会を増やすだけで効率的な調査ができるという具合である。ヒゲの総帥とシャムは連れだって日本橋へ行く。確か、日本橋にそういう低価格レートの店があったのを覚えている。


そして目当ての店に到着する二人。0.2円パチンコはほぼ満員で二席並びで空いているところがない、とりあえずバカ重たい大きなリュックを担いでいるシャムは他人の迷惑にならない角台がいいだろうと、角台へ座らせる。そこには「エヴァンゲリオン」と書かれている。ヒゲの総帥も少し離れて残り最後の一台に座る、「戦国乙女」という機種だった。ヒゲの男が戦国乙女である、傍目に笑えるのか不気味なのかよくわからない。シャムはエヴァの前で目をランランとさせて嬉しそうである。


「シャムよ、これで戦いの準備は整った。戦略の基本はその戦いを始める前からどれほどの優位性を築いているかによるのだ。あなたは通常の20倍の機会を与えられたのだ、健闘を祈る」とヒゲの総帥は異国の若者を放ったらかす。


戦国乙女はヒゲの総帥の目の前でやんややんやと騒がしいが、ヒゲの総帥はまったく無関心である。それもそのはず、大きな当たりを引いたとしても400円しか勝てないのである。なにもワクワクもドキドキもしない、ただただシャムが当たりを引くのを待ち続けるのである。


ヒゲの総帥の目の前の乙女たちが騒がしくなりだす、ガチャンガチャンとパチンコ台のパーツが落ちたり上がったりする、「ああ・・・、大当たりか」とヒゲの総帥はつぶやく。この銀玉の処理をどうするか考えながら、一旦、シャムのところへ行く。シャムは「どうしても数字が並ばない、777じゃなくて、787とか767とかばかりなのだ。これは自分に何か工夫が足りてないからじゃないか?」とヒゲの総帥に訊いてくるが、ヒゲの総帥は「シャムよ、ただの運だ」と正直なところをいう。


【戦績】



ヒゲの総帥 +1000円



シャム -1000円



何が腹立たしいといって、能力や地位に関係なく、ただ運が悪かっただけで辛酸を舐めさせられることほど腹立たしいことはない。結局、シャムは今のところ一度もパチンコで何かが起きたところを見るに至らずである。


なんのことはない、シャムがGoogleで稼いだ1000円がヒゲの総帥の懐へ入ってきただけである。パチンコ屋というサーバーを介して。


二人の男は1000円のカードを持ってパチンコ屋のカウンターへ行く、そして何の役にも立たなさそうな薄っぺらい文鎮をひとつもらう。シャムは「・・・。なんだこれは!?阿守、これは何に使えるんだ?」と好奇心旺盛に訊くが、「これは記念メダルのようなものだ」とヒゲの総帥はその文鎮をシャムに渡して、パチンコは終了となる。


シャムがこの何の役にも立たない文鎮(記念メダル)を金に換えることを知るのかどうかは、神のみぞ知るというところである。


茶漬けの話しまでたどり着けずに終わります。


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by amori-siberiana | 2018-06-14 20:48 | 雑記 | Comments(0)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
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