2018年6月30日(土) ◆北濱クントコロマンサ 1周年記念。

ここ数日はいろいろなことがある。ここ数日でなくともいろいろなことは誰にでもあり、取り立てて自分だけが「忙しい、忙しい」と言って世界に愛されているというような印象で物事を捉えるのは非常に驕った態度であり、打擲を入れられるべきであろう。ピカソは「美よりも早くなくてはならん」と言っていたが、ヒゲの総帥も書くべきことが公私を別にして沢山あるので、今は小説家の平尾先生よろしくなほど文字に埋もれている。


ケルト音楽のギター弾きとガハハの女、アウシュビッツにいそうな奴、そして遅れてミカ・アイアヒという名前のミュージシャンが来た日のこと。そこへ多角経営のギバタも紛れ込んできて、自作の歌を歌ってくれたのだが、延々とその歌をミュージシャン連中に繰り返し演奏されて大盛り上がりされるという、栄誉なのか単なるいじりなのか解らない夜もあった。とにかくギバタの歌のサビの歌詞、「ここにおいでよ~♪」はそこから数日、ヒゲの総帥の耳に残るのであった。


かと思えば、ギター弾きの男の兄貴でメンヘラのブルーグラスの男がやってきて、ピクセルさんというパフェ作りの名人を連れてきた夜。(このピクセルさんは歌もうたう、皆、黙っているだけで大体の奴らは歌えるのであろう)。


かと思えば、ジーサンという名の爺さんが来て、ヒゲの総帥は彼の前で井上陽水の「少年時代」を弾く。彼はハッと驚いたした顔をして、「どうして、このタイミングで少年時代を?自分はこの曲を随分と練習しているのだ。こんな偶然があるのだろうか!?」という。この偶然もこれで通算5回目であり、いつしか偶然から必然になっているのだが、酩酊者や記憶喪失者には同じことでもこれほどまでに新鮮に映るものだと知った夜。ジーサンは映画への熱烈な情熱があり、映画のためなら幾らでも出資するというのでヒゲの総帥はすぐにぴあフィルムフェスティバルやトロント映画祭やなんやかんやで名を馳せる、新進気鋭の映画監督と合わせようとセッティングを試みる。


かと思えば、ジンクスに到着早々に偶然にも冷泉につかまり、そのままステーキ屋へ向かい、冷泉が猛烈に心酔傾倒しているダーツを夜中までするという夜もあった。やっぱりどうせするのなら上手な人を巻き込まないといかんということで、隣のダーツボックスにいた茶釜のアニキという初対面の上級者を仲間に加えて競技をするといった夜。


これら細かいディティールにまで組み上げれば、毎夜毎夜が一冊の本になるくらいの質量を持つものであるが、悲しいかな形あるものは壊れ、形ないものは忘れ去られという世の必定に逆らうこと適わず、いつしかその出来事の具体性はヒゲの総帥の頭のなかから蒸発して、心に焼き付く印象のみが記憶という都合よく日々改竄されていく箱のなかに収納されている。


さて、本題であるが、ヒゲの総帥は北濱のクント・コロマンサから去るときが来たのである。この日本の辺境から発信されているようなブログをお読みの諸君ならば「いきなりなんだ」とも今さら思わないであろう。あまりボサボサとする時間も無くなってきているということだ、つまるところ今の北濱の建設ラッシュを体感してもらえばわかるように、我々が考えるよりも遥かに早いスピードでキャピタリズムというモンスターが襲い掛かってきているのである。


この一年、関西ローカルの雄フレイムハウスという店の隣にある入りにくい階段の先にあるフレイムハウス(現:北濱クントコロマンサ)の経営破綻を回避させようというところからスタートして、いろんな人に協力してもらい予想を遥かに超えて随分と遠くへやってきた感じがある。自分にしては珍しく間違っていない選択をしたように自負もしたいのだが、実際のところ長期的なスパンで見ればわからない。売れない版画家の経営者としての寿命を単に先延ばししただけなのかも知れないが、そこに責任を負うても仕方がない。彼は彼、実際のところヒゲの総帥とは相容れなくなっているのだ。


昨日であったか、宗教画のモデルの女にその話しをした。「ラムちゃん、僕、コロマンサから今月で完全に手を引くわ」、「へえ~、そうなんや~、おつかれ~」で会話の始終は完了。離れたデスクで仕事をしているにも係わらずその模様を見ていたイイデヤンスのダダヤマ社長が「ええっ!?そのやりとり、めちゃくちゃ、あっさりしすぎてませんか!?言うほうも、言われるほうも!アンタらどうなってるんや!」と驚愕していた。が、そんなもんであってくれてありがたい。


ヒゲの総帥は次の段階でやりたいことがあるのだ。もちろん北濱とシベリアンなんちゃらに関係している。ヒゲの総帥が手を引いたのはコロマンサであって、北濱ではない。不思議なくらいここにぞっこんなのだ。


それが世のためになるのか他人のためになるのかはわからない。宗教家でも啓蒙家でもないので、そういったところを自身の行動の根幹に持っていないので、その感覚は全く解らないことはないが、素直にそんなことはできない。しかしながら、自分がやりたいと思うことを思うままにやって、最終的に世のため人のためになればいいと漠然と考えている。そもそも気の小さい男なので、やりたいようにさせてみたところで核兵器のようにはならないであろう。


ヒゲの総帥本人が気持ちよくやっているのだから、周囲に害とならなければやらせておけばいいのだ。それくらいの自由はこのヘンテコな東洋の辺境の国にもあって然る器である。


これからもどうかヒゲの総帥とのお付き合いを宜しく願うものである。誠に勝手な決断であるが、ここらでよかろう。


ブログはこれからも続く。ここからが面白いのだから。


d0372815_00464230.jpg

[PR]
by amori-siberiana | 2018-07-01 00:48 | 雑記 | Comments(0)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31