2018年8月01日(水) ◆開けたら、殺す。

「お前、ジンクスを解約したのか?それで今後は契約しないのか」


歌舞伎の睨みのような顔をした男がヒゲの総帥にいう。この男の名前はボロンビー、国内と海外でピアノを売りさばくブローカーであり、ピアノ工房の軍人とブログ内では称されている。朝夕問わず、干ばつの日も、嵐の日も新聞配達をして学校へ行っていた苦労人である。


皆がそれぞれ青春を明るい日差しのもとに謳歌していた頃、この男は日照権すらないアパートで小銭を貯めていたのだ。学校を卒業したあと、その貯めていた金でアメリカ(カリフォルニア州)へ留学することになる。この男とヒゲの総帥は同郷で25年の付き合いになろうというではないか。地球が太陽の周りを25回もまわったのだ。


先の問いに対してヒゲの総帥はこう答える。


「仕方がない。この1年以上ものあいだ或る法人がジンクスへの費用を出資してくれていたのだが、その法人にとっての実務的な功績を僕は何もあげていないのだからね。支援を打ち切られて当然だよ。それに・・・」


「それに?」


「それこそ1年前とかなら10年契約だとか大きな見栄を切っただろうし、また切れたのだろうけれど、今は当時とは違う。他の目的があったとはいえ現実的には役所勤めの下っ端で金銭的な余裕が一切ないのだ」とヒゲの総帥は刺身をつまみながら話しをする。


「お前がこれからしようということに、ジンクスは必要不可欠なのではないか」とボロンビーもジンジャーエールを片手に詰め寄る。


「そりゃそうだ。気のいい奴らのほとんどはみんなあそこが縁で出会った奴らばかりなんだ。それにジンクスのオーナーにはGoogleのような企業を輩出したいという理念がある、そしてそれができる場所だと僕は感じてるのだ。四国の人間なんだぞ、理想と志だけで十分ではないか」


「お前がそう感じるんならそうなんだろう、お前自身はどうなのだ?」


「僕のなんだ?」


「お前がしたいことにはジンクスが必要なんじゃないのか」


「北濱の独立のことか?もちろんジンクスがあるのとないのでは全然違う。ジンクスにいる人たちから出てくる独立独歩の精神というか意地のようなもの。好き勝手に生きるには、好き勝手に生きるだけのリスクが伴うが、それでも自分らしく仕事をして生きようとする気概と熱量をまとめあげればとんでもないものができる。実際のところ政治的な独立など興味はない、僕がやりたい独立は自分たちで世界に通用するものを作り上げることだよ」


「お前にできることは?」


「簡単だよ、音楽でグラミー賞でもかっぱらってきて仲間と一緒に記念撮影してジンクスの棚に飾るよ。この時代を必死に生きて、みんなで獲得した勲章だ。と一言でも添えようかね。ただし、音楽だけでは世の中何も変わらない、みんなの力が必要なのだ。そしてそれがどれだけ俗であれ、形として残ることが大切なのだ。それは熱量が形となっているものだからだ。誇大妄想の風狂だと思うかね」


「ふむ・・・」とピアノ工房の軍人は刺身をつまむ。ヒゲの総帥は同席している電気工事士のヤマトコさんにビールを注ぐ。この三人にあと東京に住むバイオリン王子、そしてカメラ屋の息子、最後に小説家の男を加えるとシベリアンなんちゃらというカクテルが出来あがるそうである。


「俺がお前のジンクスの金を全部出そう」


軍人がそういう、ヒゲの総帥は「えっ?」という顔をする。


「お前がしようとすることにジンクスは必要だ。しかしながら、今のお前にその余裕はない。なら、俺がお前に出資する。お前はジンクスにいたほうがいい、いや、おらんといかん」


ヒゲの総帥は言葉を失う。


・・・。


今から何年前であろうか、ヒゲの総帥が日本よさらばと欧州へ行くとき。ピアノ工房の軍人から一枚の封筒を渡された、その封筒にはこう書かれていた。


―(日本を出るまでに)開けたら、殺す


言われるままに封筒を開けずに日本から出ていろいろ巡った。タイに行って、イギリス各地を巡り、スイスへ行き、イタリアへ行き、オーストリアへ行き、ドイツに行ってパリまで来る。金が無くて死にそうになったとき、例の封筒を思い出した。


開けたら殺すと上品とはいえない文言が書かれた封筒を開けると、日本円の紙幣が入っていた。その紙幣を見た瞬間、ああ、今日を生きられると実感した。人からのありがたみを全身全霊で実感した。


心をモノへ、モノを通じてまた心に還元することを教えてくれたのは、彼ではなかっただろうか。


開けたら、殺す。はヒゲの総帥にとって永遠の名言である。誰もがそう感じるわけではないのだが、名言というものは発する本人が発しようとして出たものではなく、受け取り手がそれを名言と捉えて、また残そうとするかどうかである。


さて、このイベントについて書きたい。



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https://www.facebook.com/events/414723152379222/



8月5日(日)の昼に、ジンクスで日曜趣味のじかんと銘打たれたイベントが行われる。ここで行われるのはゲーム会であるが、語弊を恐れずにいうと、ゲームなど正直どうでもいいのである。


アラタメ堂がいる、マンホーさんがいる、タッキーもいれば冷泉兄弟もいる、チンピラや無法松先輩も来るかも知れない、小説家も来ればデザイン関係の人間たちも来る。まだまだいる、書き出せばジンクス・オールスターのようになるであろう。オールスターといってもその辺にいる人たちと何も変わらない、上もなければ下もない。


みんなが集まる。集まって何をする、ゲームでもしようか。という会なのだ。


夏、田舎の親戚の家へ行ったりしたとき、いとこや子供同士で家にあるこれまでに何度もしたゲームをしなかった人がいるだろうか。同じ顔ぶれで何度もしたゲームだが、それは飽きることなどない。


それはゲームというものが、飽きないように面白く出来ているからだ。


面白いことをしよう、だからゲームをする。ココへおいでよ。


是非、5日の日曜日にジンクスへ来ていただきたい。抱腹絶倒して喜怒哀楽を爆発させる、おっさんとかお姉さんとかがそこにいるだけなのだから。


ココへおいでよ。ココというのは今回に限って『THE LINKS』のことなのだ。





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by amori-siberiana | 2018-08-01 20:04 | 雑記 | Comments(0)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。
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