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こんにちは、北浜にて猫のひたいのように小さなお店。画廊喫茶フレイムハウスに乗り込んで3か月目の阿守です。


ヒゲの男は一年の25%を猫のひたいで過ごしてみた。100人以上の人間と会い、面と向かって話しをする機会を持ったことで、ヒゲの男は経験とアルコール摂取量をこれまでより増やすこととなった。


さて、昨日の話し。


ヒゲの男は、道具屋筋に行く。版画家の柿坂万作がおでんを始めるのだが、その鍋の底が抜けているため、新しいおでん鍋を買いに来たのである。あちらこちらの金物屋をめぐって、なるほどこれがちょうど良かろうというものを買う。金物屋などに来るのはヒゲの男の人生において、二度目か三度目くらいではなかろうか。


道具屋筋のなかでも一番大きいくらいの金物屋に入る。店には延々とおっさんのナレーションがラジカセか何かでかかっている。


「階段があります。松茸ごはんに土瓶蒸しのこと考えて、落ちんといてや…」という言葉が何度も続くが、そのうち心地よくなってくる。ラジカセから耳に届く音質というのは、その独特な音質を知ってるものにとって、ノスタルジーを感じるのだ。


おでん鍋を買い、北浜のオフィスへ立ち寄ったあとに店へ行く。版画家の新料理、コロマンサの写真を撮影しにデザイナーの女がすでに来ており、コロマンサを撮影したあとにペロリとたいらげていた。ギター弾きの男も店内でコーヒーを飲んでいた。


ヒゲの男は早速、ギター弾きの男をつかまえて、一緒にイベントをしないかと問いかける。ギター弾きの男は唐突な申し出に「?」をその表情によぎらせたが、ヒゲの男は構わずにしゃべり続ける。


ヒゲの男がいうには、そのギター弾きの男とやってみたいイベント企画があるのだとのこと。ヒゲの男は譜面をもってきて、ギター弾きの男に見せる。ギター弾きの男は譜面を目でおいながら、「なるほど」と相槌をうつ。


一方的に説明を終えたヒゲの男はすぐに店を飛び出し、どこかへ消える。


…なにやら外でしているみたいだが、それはまた別の話し。


夜になり店に戻ってきたヒゲの男。万作は新しいおでん鍋をカセットコンロの上に設置して、おでんをぐつぐつと煮込んでいた。


店には常連のガルパンの男、不思議な女、温泉マニアの男、洒落た名前の女がいる。この洒落た名前の女であるが、この女の気だるさは相当なものである。気だるさにワインのようなランクがあるとすれば、この女が醸しだす気だるさはプルミエ・グラン・クリュの上位につけるであろう。


ヒゲの男はガルパンの男のテーブルに相席となり、スマホを取り出してガルパンを始める。つまり、ひとつのテーブルに向かい合わせで帽子をかぶった男二人が、スマホを取り出して同じゲームをしているというものだ。


洒落た名前の女は、本の名前が敢えて伏せられた、本の宣伝文と、2015年に封切された名画をモチーフにしたカクテルのカタログをヒゲの男にプレゼントだといって渡す。本当に謎ばかりを持ち込んでくれて、ありがたい話しである。


しばらくすると、オーストラリア人の男がやってくる。明後日にはオーストラリアへ帰国して、そのまま休暇をフィジーで過ごしたあと、11月に仕事で日本へ戻ってくるとのことだ。ヒゲの男も先日、珍しく万作が購入した絶景のガイド本を見ながら南の島に思いをはせるが、ヒゲの男は「冬」の美しさを持つ男なので、南に行ってはいけない。


そして不思議な女が、「隠れた常連」と呼ぶ二人のペアが店に来た。


万作が店の名前が変わるのだということを二人に告げるが、二人は現在の店の名前自体を知らないようであった。


「うーん、ワシが、もうアカン、この店、もうここまでや、あー、潰れるわ。いうときに一気に立て直してくれたんが、この人ですねん」と、言いながらヒゲの男を紹介する。


「どうもありがとうございます。阿守さんはメシアなのですね」と、ペアの男のほうが言う。


「いえ、そんなとんでもないです。好きでしたことですから」と、ヒゲの男は珍しく謙虚に引っ込む。


隠れた常連の女が、オーストラリア人の男にどんな魚を食べるのかという質問をする。


「そですね、私のオーストラリアでは、フィッシュは、バルマンディというを食べます」と、オーストラリア人の男は日本語を駆使して返答する。1週間に2時間だけ練習したにしては、なかなか冗舌である。


「バルマンディ…」


聞き慣れない魚の登場に、一同がその魚について調査を開始する。インターネットであったり、オーストラリア人への直接の聞き取り調査であったり色々だ。


疲れていたヒゲの男は珍しくこの日は早めに店から帰った。その小さな脳みそのなかに、沢山のフォルダが開いているので、ひとつひとつ整理するために睡眠を欲したのだ。


その夜、ヒゲの男は自身がクマに襲われ、とっさに川へ飛び込む夢をみて、実際、猛烈に寝返りをうちソファから落ちて目が醒めた。とてもリアルな夢だった。


大きなツキノワグマが山道のヘアピンカーブの向こうで、背伸びして木の実を獲ろうとガリガリしている。ヒゲの男の数メートル前には登山の格好をした山ガールが歩いている。クマはこちらに気づき猛然と追いかけてくる、あの巨体の悠然とした筋肉の動きからは想像もできないほどのスピードでこちらへ向かってくる。


逃げ出して数秒で、これは負けが決まった勝負だとヒゲの男は直感した。願わくは山ガールのほうへ行ってくれと、ヒゲの男は卑怯なことを祈る。


ヒゲの男の祈りが通じたか、クマは山ガールを追いかける。ところが山ガールの逃げ足はとてつもなく早い、垂直に切り立った壁を走って登り逃げていく。


クマはこれは相手にならないと諦めて、ヒゲの男のほうへ進路を変える。どうしてだかヒゲの男はスローモーションのような動きしかできない。生きるか死ぬかの間髪、ヒゲの男は「どうにでもなれ!」と橋から川に飛び込んだ。


夢だったのかとソファから床へと転げ落ちた自分に気がつくヒゲの男。転がり方が悪かったのだろう、首筋を寝違えた。


どうせ見るなら良い夢をみたいものだ。


フランスの作曲家、ラヴェル先生がボレロをBGMに、滝壺から空中浮遊しながら湧き上がってきて、夢の中でラヴェルの弟子であったヒゲの男は、他の弟子たちとともに喜び号泣するという夢を見たのが、これまでで一番良い夢であった


起きたあとも泣いていたくらいなのだ。夢を見ながら何時間くらい泣いていたものか。目が疲れていた。



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by amori-siberiana | 2017-10-05 13:13 | 雑記 | Comments(0)

こんにちは、北浜にて猫のひたいのように小さな店。画廊喫茶フレイムハウス(近日:クント・コロマンサに改名)を営むヒゲの男こと、阿守のブログです。


さて、昨日のこと。


ヒゲの男は昼の時間に昨夜の売り上げを店へ回収しに行く。そしてその足で南船場のパン屋「き多や」に向かってはフレンチトースト用のバゲットを仕入れる。ちょうど、店主の女とスペイン人のマルコは休憩中で会うことはかなわなかったが、休憩でもしなくては体がもたないだろうとヒゲの男は感じる。ヒゲの男が店から帰るころに起きて仕事をしている人たちなのだ。


バゲットを抱えたまま、ヒゲの男は昨夜、店に来てくれた酒豪の女のところへ向かう。酒豪の女が経営するビジネスに一口乗ろうということだ。いざ、契約となったが支払いがクレジットカードのみということを知り、計画は頓挫する。


そう、ヒゲの男はクレジットカードなるものを持っていないのだ。


別に主義主張があってクレジットカードを持っていないのではなく、単にこれまでに持つ機会がなかったのだ。人生で一度だけクレジットカードを持ったことはあるが、ヨーロッパを放浪中にしこたま使い切ってしまい、帰国してから散々、親から罵倒されたことがある。それ以来は持つことがなかった。


現金を持ち歩くのがナンセンスな場面があれば、現金でしか成立させられない場面もある。なるほど、そろそろクレジットカードでも持っておくのがよかろうかとヒゲの男は考えるが、果たして画廊喫茶フレイムハウスのプロデューサーということで審査に通るものかどうか。審査において不適合だったとしても、最終的に腹の殴り合いで容赦してくれればいいのだが…。


そんなことを漠然と考えながら、御堂筋という大通りを東に進み、北浜のオフィスへ向かう。


ふと、ヒゲの男の眼前にビジネス街を飄々と歩く、猫背の男が現れる。ヒゲの男はそれが一目で不動産デザイナーの男だとわかった。先日、マッサージ屋で偶然にも遭遇した男である。最近、髪を短くしてヒゲを剃ったそうだ。毎度、恋に破れる愚か者という自身の運命の十字架を背負ったような猫背は遠目にも彼だとわかる。


ヒゲの男は何も言わずに不動産デザイナーの男を尾行する。


しかし、尾行を開始したはいいが、やたらにその歩みが遅いのでとうとう追いついて横並びになってしまう。不動産デザイナーの男は自身の隣を歩くのがヒゲの男だと気づく。


お互いにニヤリと笑ってその場は終わったが、不動産デザイナーの男と遭遇したおかげでヒゲの男はどうにもマッサージ屋へ行きたくなったので、結局、マッサージ屋を経由して北浜のオフィスへ向かうこととなった。


ヒゲの男が北浜のオフィスに到着すると、アラタメ堂が笑いながら開口一番こういう。


「阿守さん、ブログ読みましたよ、フレイムハウスに不穏の空気ありじゃないですか」


「はい、緊張感あるでしょう。あのままなんですから仕方がないですよ、夫婦喧嘩みたいなもんです」


その二人のやりとりを聞きながら、サーファーの上仲はパソコンで何やら作業してはいるものの、ニヤニヤする。


ヒゲの男は仕事を終えて、その足でバゲットを持ち抱えて店に行く。先ほど会ったばかりの不動産デザイナーの男が知人のつまらない事務職の女を連れて、二人で優雅にコーヒーを飲んでいる。


不動産デザイナーの男は飲食店を経営したいそうだ。


「このお店に来るようになって、ここって適当じゃないですか。ああ、こんなんでいいんやと思ったら、したくなっちゃってね」と、失礼なことを平気な顔でいう。


二人が座っているのとは別のテーブルには見たことのない本が置かれている。どうやら世界の絶景スポットを特集した本である。


「これ、どうしたんですか?」と、ヒゲの男は版画家の柿坂万作に訊く。


「ああ、これね、うーん、ワシも普段はコンビニの本屋で立ち読みだけして済ませるんやけど、おお、なんかええ本あるなぁと思うて、手に取ってみたんですわ。ほんでからに、大体こういう本はこれくらいの値段やろなぁいうて、頭んなかで勘定するんですわ。うーん、例えばこういう本やったら …(中略)…。思わず買うてしもうたいうわけです」


世界の絶景スポットが幾つか掲載されており、そこへ行く方法、予算、物価、日焼け指数(?)などがグラフになっているのである。ヒゲの男は本を読みだす。


「うーん、阿守さんは、そういう本、一語一句を逃さず読みはるんですね。ワシはそういうん無理ですわ」と、苦笑しながら万作はいう。


「そうですね、写真だけで絶景を見ても、もう写真慣れしてしまっているので、ピンと来ないんですよね。文章を追うことで、自分がそこへ行くのを想像して楽しんでます。だから、そこへ辿り着くのにどこでトランジットするんだろうとかのほうが興味深かったりします」


ヒゲの男はそのまま本を読み、万作はおでんを仕込む。おでん鍋を取り出して、おでんのネタを勢ぞろいさせて陣形を組んでみたのはいいものの、鍋の底に穴が空いていることに気がつく。今日は普通の大きな鍋を代用にするということにした。


すると、バレリーナの女がやってくる。モスクワのボリショイで研鑽を積んだ女だ。


バレリーナの女は店のおでんの匂いを嗅ぎながら、蓋をあけて香炉の前にいるかのようにその湯気を浴びる。


とにかく、バレリーナの女はおでんをガツガツ食べる、ヒゲの男も負けず劣らずガツガツ食べる。常連のガルパンの男、そして常連の不思議な女もやってくる。ガルパンの男はビールを注文してスマホを取り出し、早速ガルパンのゲームを開始。不思議な女は注がれた白ワインに口をつける。


しばらくして、ハイタッチの男こと冷泉が大勢を引き連れてやってくる。


冷泉は体調が万全ではないので、酒は控えて店のスタッフのように猫のひたいを行ったり来たりしながら、給仕に奮闘する。大勢はオルガン横の奥の席に陣取って賑やかに酒盛りを開始する。


偶然にも大勢のなかに、ヒゲの男と同郷の男が二人おり。その中の一人はヒゲの男の実家の隣町であることを知り、方言での地元トークが開始される。


「あそこのうどん屋、なしなっとるきん、どこ行ったか探っしょんやけどわからんのやがな」と、ヒゲの男は長年の疑問を同郷の男にぶつけてみる。


「あそこな、役場んとこに移転したんじゃがな。駅前のな、道おっきょするきんいうて、移動しとるわ」と、同郷の男は満足のいく回答をする。


ガルパンの男が「では、そろそろ」と帰ろうとすると、別府出身の斥候の男がやってきて、ガルパン仲間の登場にガルパンの男はまた席に戻る。そのうちヒゲの男がギターを弾き、冷泉が「乾杯」を熱唱する。


その真夜中の熱唱を聞きつけ、隣に住むベレー帽の男がやってきて、万作にいう。


「最近、賑やかにしよるやないか。こういうんは誰が企画しとるんや」


「うーん、ワシは企画するんは力がないんで、あのステージでギター弾いとる人が全部してくれとります」


ステージで「酒と泪と男と女」を弾き終えたヒゲの男は、ベレー帽の男から一杯おごられることになったので、マッカランのストレートを容赦なく頼む。ヒゲの男がそれを一気に飲み干すと、ベレー帽の男がこういう。


「あんた、名前はなんといいますの」


「はい、阿守と申します」


「阿守君か、ありがとう。賑やかなのはいい、これからも構わず大いにやってくれ」


「ありがとうございます!」


ベレー帽の老人からの粋な声かけを受けて、ヒゲの男は照れ臭かったが嬉しかった。シラフで熱唱を披露した冷泉も敢闘賞である。ギターを弾けるのが何人かいたので、ステージではセッションが繰り広げられたりもした。


いつの間にか水タバコの男もやってきている。いちげんさんで、ベロベロに酔っぱらった民泊経営の男が自身がいかに妻に尽くしているのかを延々と語りだす。


「15万円の靴が欲しいってどういうことなんっすか!!俺なんか、最高でも3万円の靴っすよ、15万円の靴ってどんな靴っすか!!」


そのあとすぐに何の関係もないスコッチウイスキーの話しへ飛ぶ。つまり、酔っぱらいの話しである。


ヒゲの男と冷泉は話し足りないことがあったので、キリギリスの店に移動する。久しぶりのキリギリスの店は深夜の4時前だというのに、大盛況であった。


キリギリスの主人が注ぐ素晴らしいワイン、そして丹念にドリップするコーヒーの美しき膨らみ。その全てに憧れて、自分もカフェをしてみたいとヒゲの男は数年前から考えていたものである。


どうして、キリギリスという呼称がついたのかは、定かではない。


ヒゲの男は冷泉とインターネットというものについて論じあった。当たり前に使っているインターネットというものについて、ヒゲの男は今さらながらに疑問に感じることがあるらしい。


冷泉はヒゲの男からの疑問を聞き、そして自身の目の前にあるコーヒーカップをながめながら、その疑問について真剣に答える。


エレガントで有意義な時間であった。男同士が真剣に語りあうのである。


ただ、つい先ほどのことなのに、ヒゲの男は自分がインターネットについて何の疑問を持っていたのか、冷泉がそれについて何と真剣に答えてくれたのか、まったく思い出せない。


ヒゲの男はこの絵画の中心の老人を見るたびに、ノリユキ・パット・モリタを思い出す。そう、ベストキッドの師匠だ。


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by amori-siberiana | 2017-10-04 13:58 | 雑記 | Comments(0)

一年365日、寝ても覚めてもカードゲームのことばかりに思いをはせては、破産するまでカードゲームを買い占めるかのごとく、夢見る21世紀中年。それがアラタメ堂。


そんなアラタメ堂のご主人が満を持して画廊喫茶フレイムハウスにて開催する、人狼ゲーム大会、それが「てつやの挑戦状」。前回は台風前日にもかかわらず、ちょっと風変わりな人たちが集まってくれましたが、今回はどんな人たちがやってきてくれるのか、今から楽しみでなりません。


人狼をすでに知っている人も、人狼を知らない人も、楽しめるよう創意工夫されたアラタメ堂のテリトリーに一度ハマれば、そこから底なし。


あの、ホリエモンも常日頃からやっているコミュニケーション戦略ゲームの傑作、「人狼ゲーム」に是非ともご参加ください。


もちろん入場は無料。


アラタメ堂が次のゲームを買えるくらいの寄付があれば十分です。なくても来てくれるだけで十分です。


ご予約は不要。10月21日の土曜日は北浜に狼の遠吠えが響くのだ。


※ゲーム産地にて、直接足を運んで、自ら品質を入念にチェックするアラタメ堂のご主人。現代のケイト・ブラックウェルからの挑戦状が、今、ここに届く。


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以下、アラタメ堂からの大胆不敵な挑戦状を全文掲載!


― 拝啓、無知蒙昧なる諸君 ―


フフフ、私の名前はアラタメ堂のTETSUYA。諸君たちが右往左往して家賃のために働いてるあいだ、私はカリブ海のビーチでエクストラ・ドライ・マティーニを飲みながら、ゲームの駒を動かす。


諸君たちが、夏に暑い暑いと汗をたらしながら金を稼ぐあいだ、私は極東ロシアのペトロパブロフスクカムチャッキー市にて、ジャムをたっぷり詰め込んだロシアンティーを飲み、ゲームの駒を動かしている。そう、ビジネスはゲームだ。


私はゲームの達人を探しているのだよ。フフフ…。


こんなイギリスのことばを知っているかね


(中略)


北浜の昭和レトロなカフェ&バーで繰り広げられるカードゲームの夕べ。


マニア向けというよりは、ビジネスマン、起業家、クリエイター、アーティストたちが、ほろ酔い気分でアナログなカードゲーム(またはボードゲーム)に興じるお気楽イベントです。前回、台風直前の悪天候の中、少人数ながらもそこそこ盛り上がりましたので、懲りずに毎月開催させていただくことにしました!


気になるゲームのラインナップはこちら!


◆少人数対戦型の「ラブレター」「犯人は踊る」「ゲットスイートラブ」


◆正体隠匿系の「人狼DX」「SECRET」


◆協力型の「新・成敗」「ハコオンナ」


◆さらに音楽フェス開催を競い合う「オーガナイザー2017」、


◆自然エネルギーの発電所をつくる「ハツデン」、


◆手軽に心理戦を楽しめる「赤ずきんは眠らない」、


◆王子にあの手この手で自分の娘を送り込む「シンデレラが多すぎる」、


◆50種の戦車でバトルを楽しむ「タンクハンターコマンダー」など
どしどし新入荷のゲームを投入!


ルールは簡単なものが多いですが、きちんとご説明します。
未経験者、初心者も安心してご参加くださいね。


前回の様子は以下にて!
http://framehouse.exblog.jp/25634472/


19時スタートですが、閉店迄なら何時からでも参加OKです!


北浜のビジネス街にある、昭和レトロなカフェ

■画廊喫茶フレイムハウス ※クント・コロマンサに店名変更予定
大阪市中央区淡路町1丁目6-4 2階上ル
(1階の同名店舗とお間違えなきよう!)
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お問い合わせは



takaoamori@yahoo.co.jp

by amori-siberiana | 2017-10-03 18:33 | イベント | Comments(0)

こんにちは、北浜にて猫のひたいのように小さな店。画廊喫茶フレイムハウスにて誇大妄想を抱く二人のヒゲの男たちの若いほう、阿守のブログへようこそ。


いつものように北浜のオフィスで仕事をしたあと、ヒゲの男は雨のなか堺筋の大通りを西から東へ渡り、居城である画廊喫茶フレイムハウスへ行く。雨はたまに激しく、たまに細雨となり、うっとうしくないほどの中庸を保ちながら断続的に降り続ける。


ヒゲの男が冥界への入り口のような階段を15段ほど上がり、開け放たれたままになっている店に入る。常連の不思議な女と常連のガルパンの男がおり、すでにその体内にアルコールを染みこませているところであった。


版画家の柿坂万作は厨房脇のこれまた小さなカウンターにおり、ヒゲの男に向かって開口一番こういう。


「阿守さん、このイベントなんですけど、スーマーさんのイベントが書かれてないんは、なんでですのん?」


なるほど、万作の言ってることは理解できた。小さなカウンターに貼り付けられている、これまた小さな黒板にヒゲの男がチョークでイベントの日程を書きつけているのであるが、そこに版画家の万作が以前に取り決めたイベントが書かれていないということでの不満なのだ。


店の黒板には


◆10月07日(土) 北濱サバト 大山藍
◆10月8~9日(日・月) 王子と総帥
◆10月10日(火) 平尾正和の文壇デビュー
◆10月21日(土) てつやの挑戦状
◆10月28日(土) 冷泉、命を削ったちゃんこ鍋


と、ヒゲの男は書いていた。万作がいうのは10月29日の日曜日にあるイベントのことである。ヒゲの男がイベントを常に5つずつ書いているのをどうやら知らないのである。


ヒゲの男は万作に返答する。


「ただ単に書くスペースがないからですよ」


そういいながらヒゲの男はオルガン横の席に座る。万作はどうにも釈然としないという面持ちで、さらに口を開く。


「うーん、なんか、こういうんはムカっときますわ。平尾さんの次の日(29日)にイベントあるんやから、一緒に書いたらええんと違いますのん」


ヒゲの男は驚愕した。この男は一体何を言ってるのだろう。つまり、万作の考えるところは、ヒゲの男が敢えて万作のイベントは黒板に書く価値なしと判断して、書いていないのではないかということだ。


なんという近視眼。どうして、物事に対してそこまで卑屈で陰謀めいた考え方しかできないのかと、ヒゲの男は版画家の言い分に心底ガッカリするが、これは説明しておかなくてはならなので、客がいるのも構わずに説明する。


「あのですね、万作さんが考えているようなことは一切ありませんから。そもそも、黒板に書くイベントの数は僕が考えてそうしているのです。情報過多になっても仕方がありませんから。それに続きの日でも、書くスペースがないときは王子と総帥の次の日だったとしても平尾さんのイベントのことは書いてませんでした。それはまいちんさんのときもそうですよ」


「うーん、それにしても次の日を書かんのは、なんかおかしいんちゃいますの?」と、同じことを繰り返すのは万作。


「ことわっておきますけれど、この問題はイベント云々ではなく、そもそもの原因として万作さんが阿守に対して不信感があるから生じている疑念ではないですか」と、ヒゲの男は突っ込んだことを訊く。


「不信感というか、うーん…。そもそも黒板を阿守さんに任せきりにして、ワシが書かんかったことに原因があるんで…」と、問題の主旨論点がズレたことを言う。


今回のことについて、版画家の柿坂万作が「自身のイベント」を中心にした視点でしか意見を言っていないのをヒゲの男は感じた。自身のイベントについて、ヒゲの男が除け者扱いにして黒板にも書かず、宣伝もしないと考えているのであろうか。もしそうだとすれば、これはただのおっさんの世迷言である。


「29日のことに関してですけれど、僕はすでに告知の文章を作っていますし、情報も収集しています。あとはタイミングなのですが、それがわかりませんか」


タイミングとはなんであろうか…。


ヒゲの男は29日のことをインターネットでも今のところ告知をしていない。29日はスーマーというバンジョーを弾きながら歌う男がやってくるのだが、入場料として2500円を客から前払い徴収することになっている。これは万作と歌手のあいだにプロモーターらしき男が介入して取り決められたことだそうだ。


さて、ヒゲの男は自身がセッティングする画廊喫茶フレイムハウスのイベントにおいて、入場は無料にしている。


理由はひとつ。


入場料を徴収するイベントの告知をすると、JASRACが楽曲使用料を求めてくるからだ。特にここ最近のJASRACの動きは活発で、梅田から心斎橋のエリアでバーやカフェを長い期間かけて巡り、情報収集したヒゲの男が知ったことはJASRACがどんな小さな店でも調査員を派遣してくるというものであった。今、南森町がターゲットとなっており、次に北浜に来るであろうことは察知している。


さらにそれに関連して、入場料を徴収しているということになれば、税務調査員もやってくる。先刻、隣の店が入られたばかりであることを万作が知らないはずはない。行政に目をつけられた瞬間、猫のひたいのような小さな店はどうにもならなくなるリスクを背負っていることがわからないのであろうか。


歌手とプロモーターは29日を無事に集客できてイベントが成功すれば、それでいいのであろうが、店側はそうではない。一度の甘さが後の取り返しのつかない事態のキッカケとなるのだ。だから、ヒゲの男はインターネットの告知については慎重であり、タイミングを待っている。屋号が変わるタイミングを。


ヒゲの男は画廊喫茶フレイムハウスに自身が関わるときに、たったひとつだけ版画家に要求を出した。


「イベント一切のことに関しては、今後、阿守に仕切らせて欲しいのです。そうすれば必ず店の経営を回復させてみせます。脳ミソが二つあっては混乱しますから、店が軌道に乗るまでの窓口はひとつにして欲しいのです」と。


万作はそれを快諾した。


ヒゲの男はウイスキーを飲みながら、その誓いのことを考えていた。喉元過ぎればなんとかというが、このようなバカバカしいことを何度も何度も繰り返さなくてはいけないのかと気が重くなる。


万作は万作で自身が良かれと信じるままに、ヒゲの男が書いた黒板のイベント告知の字をすべて消し。律儀に黒板へ縦に6分割の線を引き、チョークで新しくイベントを書き直す。


◆10月07日(土) 北濱サバト 大山藍
◆10月8~9日(日・月) 王子と総帥
◆10月10日(火) 平尾正和の文壇デビュー
◆10月21日(土) てつやの挑戦状
◆10月28日(土) 冷泉、命を削ったちゃんこ鍋
◆10月29日(日) スーマーのうた


パセリが切れたというので、雨のなか買い出しに行っていたヒゲの男は、店に戻ってきてそれに気づき、残念な気持ちで新しく書き直された黒板を見る。


ふと、見ると、王子と総帥の「帥」の文字が「師」になっていたので、こっそりと上の線を消して、「帥」へと訂正した。


店にはガハハの女がやって来て、自身の忘れ物を取りにくる。聞くところによれば、明日から南の島へ旅立つそうである。やってくるときもガハハ、そしてやっぱり帰っていくときもガハハであった。


グラフィックデザイナーの男、そしてオーストラリアの男がやってくる。オーストラリアの男は「雨だれの音をマイクで拾ってBGMにしてみてはどうか?」と思い切ったことを提案してくる。


ヒゲの男はマイクを窓のひさしの下にセッティングし、アンプのボリュームを上げる。


「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン」


雨がうちつけるリズムは、天衣無縫に揺れながら、しかしそれが自然のやりかたなのだと教えているようでもあった。


会計事務所のオーナーと、いちげんさんの酒豪の女もやってくる。そしてウイスキーのストレートをハイボールのチェイサーで飲むという荒行に挑みながら、コロマンサのご飯なしに箸をつけている。


ヒゲの男はギターを弾いていたかった。いつも、心に重いものがあるとき、それを救ってくれたのはギターであったのだから。


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by amori-siberiana | 2017-10-03 14:03 | 雑記 | Comments(0)

こんにちは、北浜にある猫のひたいのように小さな店。画廊喫茶フレイムハウスにて、救急救命士をしている阿守のブログです。


今日の北浜は雨。雨の日に限って手元に傘がないという日が多く、なんのために傘を持っているのか、雨の日はいつも釈然としない印象を持っています。39年間、天気と上手にお付き合いできた試しがない男なので、天候に左右される先物取引などに手を出したことはありません。


さて、昨日の話し。


ヒゲの男は昼に店で経理を済ませて、そのまま歩いて酒類を買い出しに行く。つい先日まで夏の暑さを背中に感じながら歩いていた堺筋も、今ではめっきりと秋の風が吹いている。夏の暑さよ、また、一年後までサヨウナラ。となるのであれば、もう少し夏が続いてもよかったかなと名残り惜しく考えていたヒゲの男であるが、夏に使い込んだ電気代の請求書が、版画家の柿坂万作より渡されたとき、もう二度と夏など来るな、と怒気に駆られたものである。


酒などの水ものは、重量があるので店に運び入れるため、星師匠に手伝ってもらう。夏の折にはバイオリンの王子や、ギター弾きの男、小説家もビールケースを抱えて運び込みを手伝ってくれたのである。


画廊喫茶フレイムハウスの今日の催しは、女将軍の第二幕ということで、ガハハの女が歌い散らすとのこと。


女将軍というタイトルは、ヒゲの男が大河ドラマから着想を得たかどうかは知らないが、昨シーズンの「真田丸」に一年を捧げていたヒゲの男は、真田丸ロスをいまだに引きずっていて、他のドラマに見向きもしない偏屈なのである。


草刈正雄を見に行くため真冬の大阪城へ行った。長野の上田城にも行き、真田親子が蟄居させられた和歌山の九度山にも行った。真田の六文銭が掲げられた旗を見るたびに、胸がときめくミーハーぶりであった。あまりに心酔して、登場人物のセリフを覚えて真似するうちに、ヒゲの男の会社でのしゃべりかたは、知らず知らず、いつしか戦国時代のようになっていた。


仕入れから戻ってきたヒゲの男はそのまま青山ビルのギャラリー「遊気Q」へ遊びに行く。


昨日、電源をONにしただけで鳴りだした複雑怪奇なる舞台音響は、そのまま何も触らずにOFFにしただけなので、またONにすれば勝手に鳴りだすだろうという安心感もあった。ヒゲの男の電気系統への理解は、ファミコン時代から発達していない。


すぐに電気系統を理由にしてリタイヤする鈴木亜久里なるF1レーサーと同じ心境で、電気系統だけはどうにもならないのだ。


そういえばヒゲの男が若い頃に熱狂したファミコンは、今のテレビゲームやスマホアプリのように洗練されておらず、その映りの具合は各家庭のテレビごとの個性が如実に出るものであった。旧友でマッドサイエンティストのパキスタンなる男の家のテレビなどは、ゲームの映りが悪くて、輪郭はぼんやり、色彩は曖昧模糊としており、どのゲームをしてもそれは印象派の画家クロード・モネの「ルーアン大聖堂」のようであった。


ヒゲの男は、オルセーやメトロポリタンなる美術館でルーアン大聖堂を目の当たりにしたとき、いつもパキスタンの家でやったファミコンを思いだすのであった。


北浜のクリニャンクールに行くと、ギャラリーの女が近づいてきて、品のいいイントネーションでこういう。


「あのね、今晩なんですけれど、お店はやってらっしゃいますの?」


「ええ、今日もやってますよ」


「それでしたら、後でお伺いしようかと考えてるんですけれどね」


「いや、来られないほうがいいです。今日は何が起きるかわかりませんから」


「来ないほうがいいなんて、どういうことなんですか?」と、ギャラリーの女は驚いたような目をしながら笑う。


実際、ヒゲの男には何が起きるかわからないのだ。いつまでたってもイベントに出演するはずのガハハの女はまだ店に来ないのである。


ヒゲの男はガハハの女から今日のイベントの概要を耳にしてはいたが、よくわからない部分が多々あった。二部構成で前半はガハハの女が自身の曲を演奏する。それはいい。ところが、後半はヒゲの男と一緒に小惑星を作るというのだ。ヒゲの男は「?」が頭をよぎっていたが、思い悩んでも仕方がないので、すぐにCocopelienaのギターの山本を招聘することにした。


ガハハの女と山本は長く一緒に同じバンドをやっていたので、ガハハの女とヒゲの男の中和剤としては最適である。もしやもすると、ガハハとヒゲは「混ぜるな危険!」の化学反応を起こすことも予期しておくことで、備えあれば憂いなしなのだ。


店がオープンする。オープンしてしばらくすると、入り口からガハハと笑い声が聴こえる。いよいよ御大の登場である。どうやら店がオープンする時間を知らなかったようである。


ファゴットの男、いろんな音楽イベントで目にする男などがそぞろにやって来る。後者の男が京都の日本酒をもってきてくれ、みんなで飲もうと酒を勧めてくれる。さすがは宴会、これではどちらが店で、どちらが客なのかわからないが、ヒゲの男も漏れなくいただく。


「いやぁ、こら、うまい酒でんなぁ」と、声を上げたのは大酒のみで版画家の柿坂万作であった。


この日も前日に引き続いての盛況にて、猫のひたいはぎゅうぎゅう詰め。万作は厨房で調理をしながら目が泳いでいるという状態であった。ヒゲの男も目を泳がせながら調理補佐をする。星師匠にいたっては、買い出しのために何度も同じコンビニへ行くので、しまいには店員に笑われながら、「大変ですね」と同情されたそうだ。


絶滅寸前~~~~~っ!」とガハハの女が唐突に叫びだす。これはもう演奏が始まっているのか?それともいよいよキレたのか…。そうしてイベントは前半はスタートした。まるで唐十郎の演劇の開始のようであり、不意を突かれた。


ガハハの女の世界へいきなり突き落とされた猫のひたいは、ガハハの術中にはまっていく。万作だけは、「ええと、オムライスが、あと何個やったっけ。ひとつ、ふたつ、みっつ…。ほんでピザ!ピザや!」と忙しさのおかげで術中にはハマらずにいる。


すると、ギャラリーの女が友人を連れてやってくる。


「あのね、来るなっていわれたらね、どうしても来たくなるものなんですよ」と、イタズラっぽい愛嬌のある目をして、ヒゲの男に自分がここへ来た単純明快な理由を伝える。


そして、ガハハの女の歌を聴きながら、ギャラリーの女は静かにこういう。


「昔はこういうところあったんですよ。行けば何か面白いことしてるっていうところ。ここは昔のような場所ね」


ヒゲの男はその一言が嬉しかった、「そういう店にしたかったのです」とだけヒゲの男は答えて、一心不乱に氷をグラスに詰め込んで、ジンジャーエールを注ぎ、客のところへ持っていく。


前半も終了するという頃、ガハハの女の曲「ミドリキミドリフカミドリ」を愛する男。ハイタッチの男こと冷泉が結婚式か葬式のどちらかの帰りというような格好でやって来る。訊いてみると前者であったとのことだ。


実は、冷泉は先ごろより体調を崩している。東京と大阪を往復しながら、仕事と飲みを苛烈に繰り返しているのだから無理もない話しであるが、客席一番前でウーロン茶を飲む冷泉の姿はチャーミングであり、笑いを誘うものであった。


そして訳も分からないままにギターを持って店へ来るようにとヒゲの男から要請された、Cocopelienaの山本も到着する。これで役者は揃ったのだ。


「えっ!?僕が弾くんですか?」と驚く山本であったが、本人以外の来場者の誰もがそうなるであろうことを予測、期待しているのであったから仕方がなかろう。


イベントの後半では、来場者よりお題をもらって、それをインスピレーションの源泉として曲を作るというものであった。出されたお題は小惑星とはまったく関係のなさそうな「うつぼのテールスープ」とか、「トレハロース(化学式:C12H22O11)」とかである。


そう、画廊喫茶フレイムハウスから「クント・コロマンサ」に改名する記念として、コロマンサのテーマ曲も作った。


先日、いちげんさんとしてやってきた笛の妖精もフェラーリに乗ってやってきては、自分のリコーダーを取り出しステージへ上がり、とても微妙な拍子解釈でジブリの曲を吹き出す。もうこの混沌とした享楽から抜けられない、ヒゲの男はこういうカオス事態に終始、頬は緩みっぱなしであった。


ガハハの女は笛の妖精にきく。


「絶滅したことありますか!?ガハハハ!」


笛の妖精は、即座に「ありますよ」と恥ずかしそうに答える。どうして、即答できるのか…。何のどの部分が共鳴しているのか、まったくわからない。共鳴してるのか乱反響しているのかもわからない。


誰が収拾をつけるとも知れない、ガハハの女の宴会は、一応の終了宣言を半ば強制的にして幕を下ろしたが、そこから宴会が何時まで続いたのかは、よくわからない。


ガハハの女を囲む宴会に参加された諸氏の行方は、誰も知らない。


次は女将軍三部作、ラスボスのアハハの女の登場である。それまでにはMPを復活させておかなければいけないと考えるヒゲの男であった。


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by amori-siberiana | 2017-10-02 13:26 | 雑記 | Comments(0)

やあ!みなさん!北浜にて猫のひたいのように小さな店。画廊喫茶フレイムハウスを版画家の柿坂万作と経営する阿守です。


さて、昨日のこと。


秋の万作祭という、よくわからない祭りを開催している画廊喫茶フレイムハウス。昼にヒゲの男が店へ行くと、万作は舞台を作るためにバーカウンターを解体作業する。ヒゲの男より早くに店へ到着していた、星師匠は店の掃除を開始して、そのあとに厨房で何やら手伝わされる。


ヒゲの男は昨夜、酩酊しながらなんとなく音響屋で福岡出身の浩司ばいから教えてもらったとおり、ミキサーという機械の電源を入れる。「すごい、音が出たぜ」と感動するヒゲの男であったが、この程度のことは誰でもできる範囲のことであろう。


しばらくすると、吟遊詩人の女がハープとギターを持ってやってくる。小柄な彼女の場合はギターとハープに抱えられてるように見えるのだが、よくこの階段をのぼってこれたなと感心する。


ヒゲの男は慣れない手つきでサウンドチェックなるものを始める。音の質はわからないので、取りあえず音さえスピーカーから出ればいいやという、なんとも音楽に従事していた人間とは到底思えないような心意気なのが、実にけしからん。


ヒゲの男が音楽家の時代、「あれ」といえばタッキーがしてくれた。「これ」といえば浩司ばいやテリーのような専門家がしてくれた、「できん」といえばステージ隣にいつも座っていたギター弾きの男がしてくれた、「わからん」といえば大きなコントラバスをわざわざ横倒しにして、電気工事士の山本さんが助けにきてくれた。


そして出来上がったのが、この電源のONとOFFにするだけの作業を奇跡のように思えるヒゲの人間なのである。


ナウルという国の人間が、「リン鉱石」という天然資源に恵まれた土地のおかげで働かずに暮らしていた。働くのはいつもその財力によって呼び寄せられた近隣諸国からの出稼ぎ労働者である。しかし、その資源が尽きたとき、自分たちの文化を教えるナウル人もいなければ、料理ができるナウル人もいなくなっており、なにもかも立ち行かなくなったというではないか。


ある程度の苦労はしておくのがよかろうということだ。


吟遊詩人の女のハープの音に多少、雑味が入るので、マイクの位置をどうにかしてみようと二人は試行錯誤する。


「あ、阿守さん、すいませんけど9Vの電源ありませんか。スーファミのやつです。私、忘れてきたみたいで」


吟遊詩人の女が愛用しているギターの音を豊かにする装置、エフェクターにそれを使って電源供給するのであるが、残念ながら画廊喫茶フレイムハウスにはない。ただ、9Vの電池ならばヒゲの男のがあるので、それを入れようということになる。


エフェクターを右往左往しながらこじあける、見てみると中には新品の9V電池がプラスティックビニールをかぶったまま、役目もなさそうにボンヤリと入ってる。これがそのまま使えるんじゃないかと考えた二人は、買ったときのままの姿でエフェクターに入っていた電池を使ってリハを続行する。


リハを再開して2分ほどで、電池の短い寿命は、途切れることとなった…。


それならばと、ヒゲの男の持っている電池に入れ替えてスタンバイは整った。


そしてこのヒゲの男の電池も、本番がはじまった途端に、短い寿命を終えることとなった…。


イベントは来客者の愛顧によって満員御礼となり、厨房では万作が忙しそうに「次は…、アレとコレと…、ああ、そうやった、ロイヤルミルクティーや!忘れとった」と、ブツブツいいながら二階と三階を行ったり来たりする。


そしてこういう日でも、やっぱりアラタメ堂は新しいカードゲームを持ってきていた。聞くところによると、ホリエモンがプロデュースした「人狼」なのだとのこと。オーストラリアの男と、泥酔しているSHEENAのやっちは延々とテクノミュージックについて論じあう。


会計事務所オーナーの男は、万作の目玉焼きがいかに予想を超えて見事なものかを、隣の席にいる女たちに力説をする。論より証拠だということで、早速、目玉焼きを気前よく注文していく。


オルガン側に陣取った一団(舞台からみて右翼側)と、正面側、そして入り口側の一団(舞台からみて左翼)は、それぞれに何やらてんでわからぬ話しをしたり、吟遊詩人の歌声に酔いしれたりしている。とにかく音さえなっていれば、自分は何かに包まれて守られているという安心感が生じるのを、人でごった返す厨房脇にてヒゲの男は感じていた。


吟遊詩人の女は宣言どおり、昭和歌謡と自身が作詞作曲した、本人以外が誰も歌わない曲をいったりきたりする。誰もが口ずさめる曲、誰もが未聴である曲、この両極が彼女を媒介として音となりブレンドされて発せられる。それはあたかも、吟遊詩人自身のルーツについて、ほんの少しのぞかせてもらったような気がするものであった。


吟遊詩人からみて、右翼側は神秘な静かなる深い海のようであり、織田信長を境界線として、正面側は太陽の日を沢山浴び、その自然の恩恵を一身に受けているようである。左翼側はとにかくやかましい。


ゆらゆらと干されたそうめんが風でなびくように踊る、ガチャガチャと鳴り物は出てくる、一緒に歌いだす、それは、我が世の春を謳歌せしめんという気焔を感じるようであった。


そう、昨夜は織田信長公がマルチリンガルの女を随行して、猫のひたいのような小さな店にご来場くださったのだ。最後に店にある切子のグラスを大いにお気に召されたようで、ひとつくれとご要望賜ったが、遺憾ながら代えの効かないものだったので、ヒゲの男は大いに笑いながら断った。


このブログをお読みのかたには、筆者が一体何を書いているのか、さっぱりわからないであろう。そもそも筆者すらわからないのだ、しかし、作り話しでもなんでもなく、起きた現象をそのまま書いているだけである。


いつまで続くか誰にもわからないが、ヒゲの男はこの場所が好きだ。


コーヒーを一杯で一日いられるような場所。


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by amori-siberiana | 2017-10-01 13:34 | 雑記 | Comments(2)


北浜というビジネス街を独立させようと企む、ヒゲの総帥のブログです。